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【ワールドジュニアサッカーNEWS】ドイツ編③ヘッドロックも飛び出す?ブンデスリーガトップチームユースの知られざる「闇」(?)

世界のジュニアサッカー事情をお伝えする「ワールドジュニアサッカーNEWS」シリーズ第1弾はドイツから!
現地在住のママライターTorさん(ドイツ語でゴールの意)からの報告です!
第3話は「ブンデスリーガトップチームユースの知られざる闇(?)」
みんなの憧れブンデスリーガトップチームのユースチーム。
しかし、そこは子どもながらに激しい競争社会!!
生き抜くのも大変なようで・・・

第1話 ジュニア年代の移籍競争は過酷!?ドイツ少年サッカー移籍事情
第2話 親子の憧れ!トップチームのユースチームはこんなトコロ

第3話 ブンデスリーガトップチームユースの知られざる「闇」(?)

こんにちは! ドイツ在住6年目。息子がケルンの現地チームU12に所属している送迎ドライバー兼マネージャーママのTorです。
第2話では、ドイツにおけるブンデスリーガトップチームのユースチームに向けられる期待と憧れの気持ちをご紹介しました。

子どもであっても、ブンデスリーガトップチームのユースチーム内では激しい競争にさらされており、トップチームのユースは毎年1/3ほどが入れ替わると言われています。
無念にも去らざるを得ない子供達は、その後そのままサッカーを続けるのは難しい心理状態にあるのでは?と想像しています。

キックアウト(チームの退団)が決まった、または自身で決めた時点から、まだ傷も癒えてないのに、次のチームを自分たちで探さなければなりません。誰もどこも紹介などしてくれないのです。
本当に酷です。

第2話でご紹介したように、子どもでありながらも、プロのような扱いを受け、さらに誰よりもプロに近づいていると思っていた矢先に、尊敬していたコーチから「君はもういらない」と宣告され、突然背中を向けられる世界です。

何よりも、一番応援してくれていた家族の落胆している姿を目の当たりにすることは相当なショックがあり、もうサッカーなんてしたくない!と思ってしまう子どもも多く、サッカーを嫌いになって辞めてしまう子や、キックボクシングやテニス、スイミングなどの個人競技に移る子もたくさんいます。

また、プレーをミスする度にコーチの目が気になって、いつ切られるかとドキドキしながら萎縮してしまうよりは、強豪ローカルチームに入り直して、そこで技術的に優位な立場で伸び伸びとプレー出来る方が良い!という子もいます。

中にはもう一度トップチームのユースを目指して頑張り、一年後にBVB(ボルシア・ドルトムント)に入ったようなメンタルの強い子もいますが・・・
どちらにしても、子どもの心が大きく揺れ動き、傷つく場合も多いので、親としては幼い我が子にこんな経験をさせたくないのがホンネです。

このことはドイツでも本当に問題になっています。

だからこそ、低年齢のころからトップチームのユースに入らない方がいいと言われているんだと思います。
自分で判断、決着出来る年齢になった時に入ることができれば一番いいのですが、それはそれでもっと狭き門となりますから悩みます。。。

現在息子が所属するチームではブンデスリーガトップチームのユースを去り、移籍してきた子供達がチームの過半数を占めています。
言わばファーム的存在。

ですから、チームの半分の子はトップチームのユースに入ることを夢見ている子供達、もう半分はユースでの日々を既に経験しており、吸いも甘いも知った子供達です。。。

トップチームのユースの試合は「餓えたライオンの檻の中にステーキを一枚放り込んだ」ような状態で、ボールの取り合いではなく、もう奪い合い(!)です。ヘッドロックや鷲掴みもよくある光景です。

そういう中でやってきた子供達からすると、ユースを経験していない息子のプレーなんて、「ステーキあります。」と差し出しているかのように見えるようで、練習中のチームメイトからの怪我が絶えませんでした。

息子は「トップチームから来た子はファウルが多いし、優しくない。」と。
彼らからすると「いやいや、ブンデスリーガを観てから言えよ、、、」って感じなのでしょうね。

次回はドイツの少年ローカルチームあるあるをお送りします。

バックナンバーを読む!
ドイツ編①ジュニア年代の移籍競争は過酷!?ドイツ少年サッカー移籍事情
ドイツ編②ドイツサッカー少年の憧れ!ブンデスリーガトップチームのユースはこんなところ!

(画像は全てイメージです。本文とは関係ありません。)

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    この記事を書いたライター

    JUNIOR SOCCER NEWS(ドイツ)WriterTor
    アメリカを経て只今ドイツ。海外駐在11年目、の割には致命的な語学の弱さ。

    日常はひたすら息子のサッカー送迎。走行距離は毎月沖縄から北海道までと同じ2000キロ。。。

    家より車の中での生活の方が長く、最近では「なんなら快適!」とまで感じることに、これでいいのかと自問自答を繰り返すアラフィフです。

    今年から2018/2019の市代表に選ばれたものの、相変わらず入れ替えの激しいチーム。当の本人は楽しいと言ってるけど、側から見てるものとしては、いつ切られるかとハラハラな毎日です。。。

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