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3年間で学ぶのはサッカーだけではない!「栄光に近道なし」人間性を高める指導とは【専大北上高校、小原昭弘監督インタビュー】

画像引用:専修大学北上高校サッカー部ブログ

岩手県北上市に位置する専修大学北上高校サッカー部
2019年度 第71回岩手県高校総体(男子)インターハイ 初優勝
2019年度 全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会 初出場初勝利・2回戦進出
2019年度 第98回全国高校サッカー選手権大会岩手県大会 初優勝
2019年度 第98回全国高等サッカー選手権大会 初出場初勝利・2回戦進出
2019年度は夏のインターハイも選手権も2大会初出場という大躍進の注目校。
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岩手県で他にはないチーム作りをしたい!と選手一人一人の人間性を生かしながら、チーム作りと部員の育成に力を入れている専修大学北上サッカー部小原 昭弘 監督のインタビューです。

部員たちの意識の高め方、そしてサッカーにとらわれず人間性を高める秘訣とは?
チーム作りや人として選手を育てる小原昭弘監督の指導法や求める選手像についてお話を伺いました。

※今年度、練習会情報も掲載しています。

(電話取材・文/choco)
↓本文は写真の下から始まります↓

小原 昭弘 監督インタビュー

監督プロフィール


※写真は、小原監督よりご提供いただきました。

小原 昭弘 監督
1972年花巻に生まれ、小学校から始めたサッカーにのめり込み、花巻中学校から盛岡商業高校に進む。盛岡商業高校では、高校2年生のときに全国大会出場を果たしたものの、キャプテンを務めた3年生では宿敵遠野高校に決勝戦で惜敗、悲劇のキャプテンと呼ばれた。

高校卒業後、順天堂大学に進学。のちにジュビロ磐田に入団し日本代表として名を馳せた名波浩選手とともにプレーをした。大学卒業後は岩手に戻り、母校を皮切りに高校サッカーの指導に携わりながらB級ライセンスを取得し、 2000年から専修大学北上高校の監督に就任する。

東北勢の中で、過去98回の大会において優勝した高校は3校のみである。2回目の2007年、第85回全国高校サッカー選手権大会で盛岡商業高校が全国優勝を果たした際には、スタンドでサポーターの1人として喜びを分かち合った。その時から、自分のチームをこの大舞台に立たせ、「全国優勝」を手にしようと決意を新たにし、現在に至っている。

サッカーだけでなく、人間性を高めること!それはまたサッカーのプレーに繋がる

画像引用:専修大学北上高校サッカー部ブログ

― 専修大学北上高校では、こんな選手が頑張っていますという例がありましたら具体的に教えてください。

小原監督
専修大学の附属高校であることから、専修大学に進学するサッカー部員も多く、近年では専修大学進学後もサッカー部に入部し、頑張る卒業生が増えています。そのため、たとえ高校時代に選手に選ばれないとしても、3年生の最後の選手権大会まで誰も辞めずにサッカーに浸り続けることができる環境でもあります。

また、チームの勝利のために、メンバーであるないに関わらず、一生懸命にチームを支える選手ばかりです。もちろん、メンバーは学校の模範的な生徒としてチームを牽引しています。最近のチームの躍進の秘訣が、ここにあります。

― サッカー部員が学校の模範的な生徒として頑張っていることは素晴らしいことですね!そのメンバーがチームを牽引しているとのことですが、自主的に考え動けるように監督が部員にかける言葉がありますか?

小原監督
入学当初に入部に際してサッカー部員としての心構えを伝えます。それは「どんな状況になっても3年間続けること。自分の立ち位置をしっかり意識して、技術で判断せず人間性の向上に努め考えて行動すること。」ということです。

部員はその言葉を胸に3年間を通して日々の積み重ねに勤しみ向上心を持って過ごしてくれます。もちろんサッカーの結果を出すことも大切ですが、基本は人として…というところが一番大切だと思っているんです。人間性を高めることで、それはサッカーにも生かされる。

これからも専大北上高校サッカー部で過ごす生徒たちには、人間性を高めることができる者は結果を出すことができるという高い意識を持って充実した高校生活を送ってほしいと願っています

毎日、目標を大声で唱和

画像引用:専修大学北上高校サッカー部ブログ

― 専修大学北上高校サッカー部の特色を教えてください。

小原監督
「球際」「攻守の切り替え」「ハードワーク」をスタンダードに、ポゼッションサッカーを志向しています。また、チームスローガン「栄光に近道なし」が根付いており、地道な努力を積み重ねられるチームです。

― 昨年度は、インターハイ・選手権ともに2大会連続全国大会初出場を果たされましたが、大躍進の秘訣やチームとしての取り組みを教えていただけませんか?

小原監督
部員数が多いので、試合に出場できるレギュラーは限られます。特に3年生になった時にメンバーに選ばれなかった生徒の気持ちをモチベートするためにも、入学当初にサッカー部員としての心構えを伝えるのです。部員はその言葉を胸に、自分の立ち位置をしっかり意識して、3年間を通して日々の積み重ねに勤しみ向上心を持って過ごしてくれます。日ごろから常に考えて行動しているので、こちらから強く指導するということではありません。

本校サッカー部では、毎年生徒たちが話し合って自主的に年間目標を決めます。それを毎日練習前に大声で唱和します。そして練習終わりにはその目標に向かってしっかり練習できたか生徒たちの自主的な意識で話し合いが行えるような雰囲気が出来上がっています。

昨年度は全国大会ベスト8という目標をかかげて日々頑張りました。そのような毎日の積み重ねや意識の持ち方が全国大会2連続出場に繋がったと思います。

新入生受け入れについて

画像引用:専修大学北上高校サッカー部ブログ

― 今後、専修大学北上高校サッカー部を目指す中学生のために、いくつか質問をさせていただきたいのですが…
― サッカー部に入るには、どのような方法がありますか?

小原監督
推薦入試と一般入試で入学して入部する生徒がいます。今年度の1年生は35人中15人が推薦でした。その年によって割合は変わりますが、部員全体で見ると半々ぐらいの人数です。

― 毎年、スカウトを行なっていらっしゃいますか?

原監督
はい、スカウトは行なっています。
毎年、岩手県内の大会に目を向けていましたが、昨年度は県外からの選手も多く今年は県外の大会にも目を向けて行こうと思っていた矢先のコロナ禍で…
今年の夏休みに練習会を予定しています。今の状況がどう変わるかはわかりませんが、もし練習会を開催することができたら今年は練習会も大きなスカウトの場と考えています。早くこの大変な状況が収束してくれることを願うばかりです。

― これから専修大学北上高校サッカー部を目指す中学生に、こんな新入生に入部してほしいという希望はありますか?

小原監督
本校サッカー部が今までも部員に求めてきたことですが、高い目標を自ら打ち立て人間性を高められる選手に入って来てほしいです。
率直に言うと、どんな状況に陥っても諦めずに最後まで全力を出し切る選手です。

専修大学北上高校サッカー部データ

画像引用:専修大学北上高校サッカー部ブログ

監督:小原 昭弘
コーチ:千葉 一輝
コーチ:齋藤 健太郎
トレーナー:千田 昭幸
トレーナー:佐藤 大介
部長:八重樫 良
部員:80名

チームスローガン
栄光に近道なし

2020年度 目標
日本一

過去の戦績
2019年度 第71回岩手県高校総体(男子)インターハイ 初優勝
2019年 全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会 初出場初勝利・2回戦進出
2019年度 第98回全国高校サッカー選手権大会岩手県大会 初優勝
2019年度 第98回全国高等サッカー選手権大会 初出場初勝利・2回戦進出

最後に

スローガンに「栄光に近道なし」を掲げる専修大学北上高校サッカー部
インタビューの中で小原昭弘監督が繰り返し使われた言葉は「日々の積み重ね」「毎日、高い意識を持ってコツコツと取り組むこと」
それはまさに日々、小さなことを地道に積み重ねることで高い意識を持つことができ大きな夢を掴むというスローガン通りのお話でした。

電話インタビュー中は、言葉の端々から穏やかで温厚な小原監督の人柄も漏れ伝わり、心地よい大らかさに包まれるような時間となりました。

小原監督のお話の中で「入学当初に部員たちに監督の思いを伝え、その思いを胸に部員たちは3年間サッカー部で過ごす。」という内容がありましたが、たとえメンバーに選ばれることのない選手でも3年間サッカー部を辞めることなく続けられるのは、生徒一人ひとりの人間性を理解しながら指導される小原監督と部員たちの信頼関係の上で成り立っているものだと感じました。

多くの言葉をかけずとも生徒たちは自分で考えて自ら動くことができる。本当に素晴らしい部員たちですね!

これからも高い目標を掲げ、チーム一丸となって全国制覇の夢に向かって「栄光に近道なし」のとおり道を突き進んでください。
専修大学北上高校サッカー部から、ますます目が離せません。

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この記事を書いたライター

JUNIORSOCCER NEWSWriterchoco
ライターを始めて4年経ちました。
わたし自身もサッカー少年3兄弟の母です。
週末、息子の試合の追っかけをしては、チームの成長を感じ幸せな気持ちになる日々を送っています。

サッカーを頑張る選手たち、それを支える保護者や指導者の方々。
サッカーに関わるすべての方に寄り添えるような記事が書けるよう、これからも精進していきたいと思います。

コメント一覧

  • Comments ( 2 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 匿名 様
    コメントいただきありがとうございます。
    仰るとおりです。リサーチ不足で申し訳ありません。
    確認し、訂正させていただきました。
    今後もコメントお待ちいたしております。
    これからも、ジュニアサッカ―NEWSをよろしくお願いいたします。

  2. 秋田商業、盛岡商業、青森山田が全国高校サッカー選手権で優勝を達成しているので「東北勢の中で、過去98回の大会において優勝した高校は2校のみである。」は間違いなのでは?

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