なんで小4から高校受験?
東京の中学校を受験しようと思った時、ガチ勢(本気で中学受験を志す人たち)の新学期は小4の2月から始まっています。2月は塾の新学期です。そこから2年かけて希望の中学合格を目指していきますので、もしも「中学受験をするにあたって高校サッカー選手権に出たいなあ…」という夢をお子さんが持っている場合は、サッカーのできる中高一貫校を目指す必要があると聞きます。
これは全国的に見てもかなり早い進路選択です。
その中でも、高校からは入れない中高一貫校、内部にいるよりも外で修業を積んだほうがチャンスが増えるかもしれない高校編入が可能な学校があるようです。
東京都の高校リーグ(Tリーグ)のデータをもとに、各学校の内部生・外部生の内訳を表にしてみました。比率があまりに少ないものは表にはしていませんのでご了承ください。
※表記について
クラブチーム…J下部を含むクラブチーム
その他中学校…公立、私立、都内、都外を含む中学校全般
東京都高校サッカー部進路シリーズ
第1弾:東京都の高校受験のシステム
第2弾:情報集め・選ぶ基準・内申点は重要か?
第3弾:推薦でサッカー進学したい!
第4弾:高校サッカー部受験は小4から始まっている? Here
第5弾:インタビュー「サッカー推薦ってどうやって決まるの?」
第6弾:インタビュー「サッカー推薦の前に知っておきたいこと」
高校からでは入れない中高一貫校
暁星高校 T3
「目の前のゴミを拾える人間になる」というモットーを掲げて活動している部活です。東京都リーグ3部に所属、都大会常連校ですが、基本的に完全中高一貫校のため、中学からしか入部できません。2019年度のT3リーグパンフレットの選手登録の記載によると、35名中34名が暁星中学校の出身です。
かえつ有明高校 T3
「与えられた環境の中でいかに自分を高めるか」ということをモットーに活動している中高一貫校です。完全中高一貫校のため、暁星高校と同様、高校からの入学はできません。Tリーグパンフレットの登録によると40名中39名がかえつ有明中の出身です。
Tリーグ以外
三鷹中等教育学校
2007年の第86回全国高校サッカー選手権に東京都代表として出場、都立ながらベスト8まで快進撃を果たした当時の三鷹高校です。サッカー部は2019年度のインターハイ予選で2014年度以来の都大会進出を果たしました。現在は東京都に6校ある中等教育学校として、高校からの入学はできなくなっています。
中学で入学して、どのくらいの選手が高校で活躍できる?
Tリーグのパンフレットをもとに、選手の出身チームの割合を比較しました。
※Tリーグの登録選手に上限はないため、登録の基準は各校それぞれですが、パンフレットには最大40名が記載されています。
※部活には部活の良さ、中高一貫校には中高一貫校の良さがあります。この記事はどちらかを推奨するものではありません。
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高校からのサッカー部入部可能な学校
T1
成立学園中学・高校(A)
2019年度Tリーグパンフレットによると、登録34名中成立中学校サッカー部卒は0、34名全員がクラブチームの出身者です。
Aチーム登録のうち、成立学園の下部組織である成立ゼブラの出身者は34名中4名です。成立学園はTリーグには2チーム参加しています。BチームはT3リーグです。※パンフレット記載34名
國學院久我山高校(A)
2018年度Tリーグ4位、2019年度公式戦無敗の國學院久我山は文武両道の良校として倍率も高い高校です。「美しく勝て」のサッカーで、2019年度インターハイ東京都覇者として全国に挑戦します。BチームはT2に参加しています。※パンフレット記載40名
T2
國學院久我山高校(B)
AチームはT1に参加しています。 ※パンフレット記載人数40名
修徳高校
「文武一体」のスローガンのもと、最後まであきらめない姿勢を大切に活動しているサッカー部です。※パンフレット記載人数40名
早稲田実業高校
校是「去華就実」をもとに、1試合ずつ戦おうという伝統のもと活躍している高校です。例年秋にスポーツ推薦で出願しようと考えている生徒のみを対象とする説明会を行っています。※パンフレット記載人数32名
T3
農大一高(東京農業大学第一高校)
「サッカーを通じた人間形成」「真の文武両道を志す」を目標に活動しているサッカー部です。東京農業大学の付属高校は関東エリアに3校あり、第一高校は東京都世田谷区に、第二高校は群馬県高崎市に、第三高校は埼玉県東松山市にあります。※パンフレット記載人数40名
東京成徳大学高校
チームとして比較的新しい高校です。2019年度のTリーグ登録3年生36名中、東京成徳中学校出身者は1名です。※パンフレット記載人数36名
成立学園中学・高校(B)
日大三高(日本大学第三高校)
「堅守速攻」「チームワーク」をスローガンにしているサッカー部です。日本大学の系列校はすべてピンクのユニフォームが特徴的です。日本大学の系列校は同じT3に日大豊山が参加しています。※パンフレット記載人数30名
日大豊山高校
2019年度T3初挑戦の高校です。日大豊山中の出身者はパンフレット記載人数34名中1名です。
駿台学園高校
昭和7年創立の歴史あるサッカー部です。2018年度選手権東京Bブロック3位、2018年度のインターハイでもベスト8の戦績を残しています。※パンフレット記載人数35名
多摩大目黒高校(多摩大学目黒高校)
2018年度インターハイベスト4の学校です。学校のある目黒キャンパスから練習所であるあざみ野セミナーハウスはバスで50分の移動距離です。※パンフレット記載人数40名
東海大学菅生高校
今まで、全国大会に5回(選手権2回、インターハイ3回)、関東高校サッカー大会に3回出場歴のあるサッカー部です。※パンフレット記載人数38名、「所属なし」は前所属チームが未記載
創価高校
T3を目指して活動しているサッカー部です。昨年度の選手権ではBブロックでベスト8の戦績を残しています。※パンフレット記載人数29名
※東京朝鮮中高級学校は入試資格が異なりますのでこの記事では触れていません。
最後に
ここでサッカーをやりたい。そう決まっていたとしたら、そしてその先が中高一貫校だとしたら。クラブチームで修業してその学校に入るのが吉と出るのか、中学から入っておかないと所属できないのか。学校ごとに違いはありますが、中学からしか入れない学校があることを考えるとまさに「小学校4年生の2月から」高校選びは始まっているのかもしれません。
みなさんが望む進路に出会えますように。また、その進路を進むことができますように。
東京都高校サッカー部進路シリーズ
第1弾:東京都の高校受験のシステム
第2弾:情報集め・選ぶ基準・内申点は重要か?
第3弾:推薦でサッカー進学したい!
第4弾:高校サッカー部受験は小4から始まっている? Here
第5弾:インタビュー「サッカー推薦ってどうやって決まるの?」
第6弾:インタビュー「サッカー推薦の前に知っておきたいこと」