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保護者寄稿コラム「試合に出ることができない息子の選択 ~チーム移籍と両立~ 」

こちらのコラムは少年サッカーのあれこれについて寄稿いただく、あくまで個人の意見を述べた投稿式コラムです。皆さんはどう思われますか?コメント、寄稿お待ちしております!
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兄への憧れ 

息子は幼稚園の頃から「お兄ちゃんになりたい!」と兄に憧れて育ちました。サッカーを始めたのも「お兄ちゃんがサッカーをやっているから、お兄ちゃんがやっていることには何でも挑戦したい!」そんな気持ちからでした。幼稚園の頃から走るのも早く、兄と比べてもサッカーセンスもあり、小学3年生の頃にはリフティングも1,000回できるような子でした。しかしながら身長が低い、競争心に欠けるなど足りないものが多かったのだろうと思います。ジュニア時代には全く試合に出ることもできず、いつもベンチからチームメイトを応援し、試合の合間には水筒を渡したりタオルを渡したり、裏方に徹する時期を過ごしました。

普段の試合はもちろんですが、遠征試合(練習試合)にさえも連れて行ってもらえなかったので、どうにか試合に出たいという気持ちからランニングやリフティング、ラダーなどの自主練習を毎日のように頑張っていました。そんな息子の努力する姿を見たり、サッカーが好きでたまらないという気持ちとは裏腹に試合には使ってもらえないという状態のアンバランスさに親子で悩む日々が続きました。

自我の芽生え サッカーとバスケ部の両立

中学生になり学校生活も充実する中、初めて兄がやったことのないことに挑戦しました。

中学校のバスケットボール部に入部したのです!

と同時にサッカーのクラブチームも心機一転!尊敬する監督の元へとチームを移籍しました。
二足のわらじどころか三足も四足も…塾に行ったり生徒会役員をしたり、普段の中学校生活も忙しい中で精神的にも身体的にも崩壊しないかと心配しましたが黙って見守り続けました。また、それは息子の意思表示…自我の芽生えだったようにも思います。ジュニア時代、サッカーでうまくいかなかったことを補うかのようにバスットボールにもサッカーにも熱心に取り組みました。この両立はジュニアユース時代にお世話になったクラブチームの監督と学校の部活の先生のご理解のおかげで最後まで続けることができました。

中学時代この2つに没頭することができ充実感を味わうことで、息子は自信を取り戻すことができたと思います。

サッカーをプレイする上で、バスケットで身につけたステップや判断力、切り返しが役に立ったり、何と言ってもジャンプ力がつき、空中戦でのヘディングは負けない精神力も同時に身についたように思います。ジュニア時代には試合にも使ってもらえなかった息子ですが、中学2年生の頃にはスカウトマンの目にも留まるようなプレーができるようになりました。本人の努力も もちろんですが、ジュニアユース時代に ご指導いただいた監督の指導力の高さが、やはり深く関係すると思います。尊敬する監督に出会えて3年間 寄り添って指導していただいたことに感謝の気持ちしかありません。

受験の時にも 「受験生なのにサッカーを続けさせる?」

息子も受験生となりました。一般的に部活は中体連、クラブチームはリーグ戦や大会終了とともに受験勉強に切り替えることと思います。我が家の受験生はバスケットボールは引退したのですが、いまだにサッカーは続けています。

この両立も成長のため…

「受験生なのにサッカーを続けさせるなんて!」というご意見もあると思います。サッカーを断ち切ったところで我が子が受験勉強に気持ちを切り替えるとは思えません。もちろん親としては受験勉強に集中させたい!…という思いが強いのも確かです。でも一番は本人の気持ち。本人がやりたいことを応援するのが我が家の方針でもあります。そして我が子たちを見ているとサッカーに対する集中力や思考力は勉強に比例するように思います。息子がお世話になっている監督も「本人が自主的に考え行動すること」を大切に指導してくださいます。サッカーに通うことで相乗効果が生まれるとしたら、これは願ったり叶ったり!思う存分、サッカーと勉強の両立を楽しんでもらいたいと思っています。

最後に

息子は親の目から見ても運動神経が悪いほうではないと思っていましたが、ジュニア時代にはサッカーの試合に使ってもらえない理不尽な状況に親子で悩みました。好きで始めたサッカーなのに息子がサッカーを嫌いになり、いつか辞めたいと言い出すのではないかという不安な気持ちになったこともあります。

ジュニアユース時代にチームを移籍してからは、試合にも使ってもらえるようになり息子のサッカーに対する情熱は強くなったように思います。チームを移籍し、尊敬できる監督に ご指導いただいたことによって、サッカーに対する思いも変化し充実感を味わうことで練習にも身が入ったのではないかと感じます。

どのような環境でどういう指導をしていただくか…人それぞれ求めるものは違うと思いますが、親も心から応援することができ、子どもに合った環境で伸び伸びとサッカーができるということが一番その子の力を伸ばしてくれるのではないかと息子の成長を見て感じました。

成長過程の中にある時には、試合に出ることができず悩んだり、周りのお友達と比べて悩んだり、はたまた怪我をしてサッカーができない状態を不憫に思ったり…
その時々は親も子も真剣に悩んだり嘆いたり いろいろな感情に押しつぶされそうになりますが、これまでの日々を振り返ると「あぁ、あれは成長するために大事なプロセスだったのだなぁ」と今は思うことができます。また子どもにとって何がベストな選択肢なのかも振り返ってみて初めてわかるものなのだなぁとつくづく感じる今日この頃です。

 

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この記事を書いたライター

JUNIORSOCCER NEWSWriterchoco
ライターを始めて4年経ちました。
わたし自身もサッカー少年3兄弟の母です。
週末、息子の試合の追っかけをしては、チームの成長を感じ幸せな気持ちになる日々を送っています。

サッカーを頑張る選手たち、それを支える保護者や指導者の方々。
サッカーに関わるすべての方に寄り添えるような記事が書けるよう、これからも精進していきたいと思います。

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