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「敗戦での成長編」インタビューで振り返る2020選手権 第100回全国高校サッカー選手権応援企画

2021年度に第100回を迎える全国高校サッカー選手権大会。
ジュニアサッカーNEWSでは、この記念すべき大会を盛り上げるべく「インタビューで振り返る選手権」と題し、2020年度大会での、各校選手の皆さんの言葉をご紹介します。
2021年度大会へ向け、一緒に盛り上がって行きましょう!

「誰もが目指している特別な場所で、気迫が伝わってくるような舞台でした。」
創成館 岩崎 雄永選手

3回戦 昌平(埼玉)3-0 創成館(長崎)

創成館 岩崎 雄永選手(当時3年 主将/MF)

悔しい結果でしたが、1年間積み上げてきたものを出せたことは良かったと思います。
選手権はみんなが憧れる舞台。
誰もが目指している特別な場所で、気迫が伝わってくるような舞台でした。

自信を持って挑みましたが、実際に戦ってみると昌平との差をすごく感じて、これが現実なんだと思いました。
悔しい思いをしましたが、良い経験をさせてもらいました。
この経験は大学サッカーでも生かしたいと思います。

準々決勝進出をかけた昌平高校との一戦。高校サッカー選手なら、誰もが憧れるステージで創成館イレブンが見た光景とは?
厳しさを知った時が成長の時。岩崎選手のまっすぐな言葉が印象的です。

「後輩たちにはシュートを一本一本をしっかり決めきる力をつけないと、と言いたい」
東福岡 上田 瑞季選手

3回戦 矢板中央(栃木)0-0(PK 3-1) 東福岡(福岡)

東福岡 上田 瑞季選手(当時3年 主将/MF)

手堅い相手で、自分たちの攻撃力だったら絶対に点が取れると思ってやっていたが、最後までこじ開けられなかった。
しっかり止めてくるGKを前に、自分たちは外してしまい、こういう大会ではメンタルがまだまだ足りなかったのかなと思った。

PKの練習は普段からしていた。高さやコースなどを求められていたが、練習での甘さがこういうところで出てしまったのかもしれない。
後輩たちにはシュートを一本一本をしっかり決めきる力をつけないと、と言いたい。

こうして大会が開催されたことに感謝したい。
去年は県大会で負けて、今年はそれを越えることができたのですが、(攻めていた)試合をこぼすというのは悔いが残る。

「赤い彗星」と呼ばれる福岡県  東福岡高校と「赤い壁」の異名を持つ栃木県 矢板中央高校の3回戦。
東福岡は持ち味の攻撃力でゴール前に攻め入り、何度となくシュートを放ちましたが、矢板中央の鉄壁の守備をついに崩せませんでした。
試合は両者無失点でPK戦へ。東福岡は惜しくも敗退となりました。

「上回る力でやられてしまったことは課題として残った」
帝京大可児 小宅空大選手

3回戦 帝京大可児(岐阜)2-4  青森山田(青森)

帝京大可児 小宅空大選手(当時3年 主将/MF/大会優秀選手)

立ち上がり早い時間に1点を奪い、自分達が一番理想としている形になったのですが、相手の高さやセットプレーの強さにやられてしまう部分もありました。

後半はしっかり持ち直して自分たちのサッカーが出来たと思っています。
高い位置でもボールを保持して、ずらしながら運んで行けたことは通用していた部分だと思います。

ロングスローに対しては対策も考えたのですが、それを上回る力でやられてしまったことは課題として残ったと思います。

勝てば準々決勝に進出という一戦。常勝軍団、青森山田に善戦するも、涙を飲んだ帝京大可児イレブン。
敗戦を冷静に分析した小宅空大選手の言葉には、主将としての責任感が滲み出ていました。

「自分たちは飲まれてしまった」
市立船橋 石田 侑資選手

準々決勝 市立船橋(千葉)1-2 帝京長岡(新潟)

市立船橋 石田 侑資選手(当時3年 主将/DF/大会優秀選手)

うまく頭が回らない。うまく思い出せない。もっとこのチームでサッカーがしたかったというのが今の気持ち。
帝京長岡の、ボールに対して関わり続けて、前に前に来る勢いや、その速さに自分たちは飲まれてしまった。

今年こそはという想いもあったのに、結果を出せずに終わってしまった。
3年間を振り返って、自分がキャプテンとしていろんな厳しくて苦しい時期もあった。この市船でよかったなと思えたのは仲間のおかげ。仲間想い、チーム想いの選手が多くて、このチームでもっと長く戦いたかった。

ベスト4をかけて挑んだ戦いで、帝京長岡高校を前に1点差に泣いた市立船橋高校。
当時主将を務めた石田 侑資選手の飾らない言葉が胸に突き刺さります。
今の気持ちをまっすぐ伝えられる石田選手の様子は、等身大であることの大切さを感じさせました。

「選手権のピッチは本当に楽しかったです」
昌平 須藤 直輝選手

準々決勝 山梨学院(山梨) 1-0  昌平(埼玉)

昌平 須藤 直輝選手(当時3年 主将/MF/大会優秀選手)

山梨学院はセットプレーが強いと分かっていましたが、前半失点してしまったという展開は辛かった。
後半、自分たちのやりたいサッカーをやろうと徐々にリズムも生まれてきましたが、課題の残る部分もありました。
来年、その課題を追及して後輩たちには頑張って欲しいと思います。

このチームは、コロナなども経験して辛いことを乗り越えたからこそ、ここまで勝ち進めたと思います。
試合を振り返るとくやしく悔いが残りますが、最高のメンバーでサッカーができたこと、選手権のピッチは本当に楽しかったです。

昌平高校が悲願のベスト4進出をかけて臨んだ準々決勝。前半の失点が響き、1-0のまま試合終了となりました。
大会当時主将を勤め、現在はプロ選手として鹿島アントラーズに所属する、須藤直樹選手の言葉からは、チームへの熱い思いが伝わってきます。

「見ている方向が全員同じだった」
帝京長岡 川上 航立選手

準決勝 山梨学院(山梨) 2-2(PK3-1) 帝京長岡(新潟)

帝京長岡 川上 航立選手(当時3年 主将/MF/大会優秀選手)

負けたのは自分たちの実力不足。
古沢監督がいなかったら自分たちの代はここまで来られなかった。
親以上というより、本当に親のような存在。
1秒たりとも気を抜くことなく自分達に向き合ってくれ、全ての行動に愛情があった。

帝京長岡に来て本当によかったと心の底から思う。
チームメイトにはやりすぎじゃないかというくらい要求もしたが、みんな受け入れてくれてついてきてくれた。日本一になれなかったことだけが後悔。

この大会を通して、自分たちがやってきたことは間違っていなかったと感じた。
自分たちがやってきたことを信じて戦おうという気持ちはチーム全員が一致していた。
見ている方向が全員同じだったと感じている。

個人技とパスワークを生かした攻撃的なサッカーが、多くのサッカーファンの心を捉える帝京長岡高校。
決勝進出をかけ、山梨学院との激闘を繰り広げた一戦は、PKで惜しくも敗退となりました。

「『勝利の神様は細部に宿る』その言葉の通りだと思う」
青森山田 藤原 優大選手

決勝 山梨学院(山梨) 2-2(PK4-2) 青森山田(青森)

青森山田 藤原 優大選手(当時3年 主将/MF/大会優秀選手)

ディフェンスラインが下がってしまい、コンパクトな守備が出来なかった。
沢山のチャンスを決め切れなかったのは自分たちの実力不足。
この1年間、こだわって練習してきたつもりだが、それはやはり「つもり」でしかなかった。

センターバックの自分にマンマークがつくことは斬新で、どうすれば良いか頭が回らなかった。
コーチにアドバイスをもらって対策したが、もっと自分の頭で考えられるような、利口な選手を目指したい。

青森山田の3年間で心に残っている言葉は「欠点を無くせ」と「勝利の神様は細部に宿る」
その言葉の通りだと思う。全てにおいて詰めが甘かった。
今日の反省点を生かし、もっともっと考えて成長していきたい。

大会を通し、常に冷静な視点でチームを引っ張る姿が印象的だった青森山田高校、藤原雄大選手(当時主将)。
王座奪還をかけた決勝戦では戦略家、長谷川大監督(山梨学院)の奇策に翻弄されるも、一時は逆転するなど、粘り強い戦いぶりを見せました。
青森山田はPKで惜しく敗退となりましたが、頂上決戦と呼ぶに相応しい名勝負でした。

優勝校以外は負けてピッチを去る

ノックアウト方式の一発勝負、3位決定戦も行われない全国高校サッカー選手権では、優勝校以外の全てのチームが負けてピッチを去ることになります。

高校年代最高峰の舞台での敗戦を経験した選手達は、何を思い、どんな学びを得るのか。
2020年大会の名勝負を思い出しながら、当時の主将達の言葉に注目してみました。

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最後に

2021年度 全国高校サッカー選手権の各県予選が順次スタートしています。
それぞれの高校が全国大会を目指し、しのぎを削る姿はどの地域においても大きな話題を呼んでいます。
高校生選手の皆さんのご活躍をお祈りし、楽しみに応援しています!

この記事を書いたライター

JUNIOR SOCCER NEWSテクニカルマイスターWriterCrane
滋賀県在住ライターのCraneと申します。
2022年8月にライター歴5年目に突入、サッカー娘の母歴は丸12年になりました。

どんな試合でも、その一戦を迎えるまでにどれほどの努力があったのか。そしてそこに、どれほどの方の支えがあったのか。

頑張っている選手達、それを支える保護者、指導者の皆様が持つ数多のドラマに想像を張り巡らせてはリスペクトが泉のように湧き上がる日々。
涙腺も年々緩くなり、留まることを知りません。

8チームから12チームくらいの規模の大会、16チーム以上の大きな大会ともに情報は常に募集しています。
大会結果画像、弾けるような笑顔のお写真、選手達のご活躍の様子をぜひお寄せ下さい。いつでもお待ちしています!

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