なでしこジャパンは31日(金)、史上2度目のアジア競技大会優勝をかけて決勝を戦いました。
相手は中国女子代表。昨年12月のE-1選手権(◯2-0)・4月のアジアカップ(◯3-1)で対戦し、2連勝中の相手。
日本は長谷川唯選手をトップ下に、岩渕真奈選手をワントップに置いた4-2-3-1で臨みます。キックオフは中国。
中国はアジアカップ後に賈秀全(か・しゅうぜん)監督に代わり、守備が組織的になりプレッシャーもより強く速くなり、見違えるように強くなっており、立ち上がりからの厳しい守備に日本はなかなかパスを回せず、逆に多くの時間を守備に追われます。特に中国の左サイドからの攻撃を数多く許す展開。試合開始30分、ようやく日本は岩渕選手がファーストシュートを打ちますがゴールの枠を捉えることはできません。
依然として、中国のサイドを起点とした攻撃に日本も苦しみますが、鮫島彩選手・三宅選手の両センターバックが対応し、決定的なチャンスは作らせません。試合途中に再び雨が振り出し強さを増す中、前半が終了します。
迎えた後半、両チーム交替選手はなく、日本のキックオフ。53分、裏にスルーパスを出されて大ピンチを迎えますが、落ち着いて対処した三宅選手がピンチを防ぎます。56分、日本は籾木結花選手に替えて菅澤優衣香選手を投入、システムを変えた(4-4-2に戻して)直後、カウンター攻撃でのピンチにみまわれますが、シュートミスに救われて難を逃れます。63分にもペナルティエリア内でシュートを許すなど、劣勢一方の状況は後半も変わらず続く展開で進みます。
しかし70分過ぎから中国の出足が鈍くなり、中国の守備ラインが全体的に下がったところを、日本も短いパスを丁寧につなぎながらチャンスを伺っている中で、逆に押し上げた守備ラインの裏を突かれまたも中国得にシュートを許します。決定的なシュートでしたがGK山下選手が片手ではじき出すスーパーセーブを見せ、中国に得点を許しません。その後のコーナーキックから連続攻撃を受けるもなんとか失点を防ぎますが、依然として劣勢が続いていました。
延長に入るかと思われた90分、アディショナルタイムが表示される直前に、集中力を切らさなかった日本がひとつのチャンスをものにします。岩渕選手に縦パスが入り、右サイドを駆け上がった中島選手にパス。中島選手は菅澤選手の動き出しに合わせてクロスを送り、これがピンポイントで菅澤選手に合い、完璧なタイミングで落下地点に入り得意のヘッドでゴールを決めました。準決勝に続き、劇的な形で決勝ゴールをもたらしたのは後半交代で投入されているFW菅澤優衣香選手でした。
終始ペースを掴みながら失点を喫した中国、追いかける体力は残っておらず、残りのアディショナルタイム3分を日本は危なげなく試合をコントロール、その後、試合終了のホイッスルが鳴り響きました。
なでしこジャパンは2010年広州大会以来となる史上2度目のアジア競技大会優勝を果たし、4月のアジアカップに続いてアジア2冠を達成しました。
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最後に
先日、U-20女子W杯でヤングなでしこが世界一になったビッグニュースが届いたばかりの日本女子サッカー。来年の女子W杯に向け、代表選手に名を連ねる激しさがより増していくでしょう。なでしこジャパンが次に集まるのは、今年11月に鳥取で行われる国際親善試合(対戦国は未定)これから、ますます楽しみな日本女子サッカー。
そして、次の世代のなでしこジャパンに名前を連ねていくだあろう、高校女子サッカー・中学女子サッカーもこれからのシーズン、各地で大きな大会を迎えます。それらの試合の熱戦もジュニアサッカーNEWSでは引き続け情報をお届けします!