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与えられた環境を変えられるのは大人の力。沖縄インターハイを支援するTECRA株式会社 今井豊和社長インタビュー

2020年7月18日から沖縄のインターハイ サッカー大会(2020第56回沖縄県高等学校サッカー競技大会)が開幕します。

新型コロナウイルスの影響により、沖縄も例外なく一度はインターハイ県大会が中止されました。実施されることになっても、無観客試合、グラウンドに入れる人数についても限りがあります。

たくさんの支援者が手を差し伸べてくれたおかげで、沖縄の大会も1回戦からLIVE配信ができることになりました。真っ先に支援の手を上げてくれた企業は、神奈川県の企業です。沖縄にもサッカーにもゆかりのない企業がなぜ?

お話を伺ってみると、そこには同じインターハイを目指したものとしての思いと、「誰かのために仕事をするんだ」という思いがありました。

TECRA株式会社(神奈川県横須賀市)の今井豊和 代表取締役にお話を伺いました。

TECRA株式会社 今井豊和 代表取締役

2001年にTECRA株式会社を創業。
シェアハウスやユースホステルなどの国内事業、新興国を中心に、ベンチャー企業向けのスマートオフィスや外国人・富裕層向けのコンドミニアムの建設などの海外事業を展開している。

チャンスは誰にでもあるといい。

ーーみなさまのご支援のおかげで、沖縄のインターハイは1回戦から全試合LIVE配信ができることになりました。今井社長は沖縄にもサッカーにもゆかりがないと伺いましたが、なぜ今回、沖縄のインターハイを支援しようと思われたのでしょう。

今井豊和社長(以下、今井社長)
沖縄にもサッカーにもゆかりはないのですが、自分自身がバスケットボールで神奈川県代表としてインターハイ全国大会に出場した経験があります。

高校にもバスケで入りましたから、3年間ずっときつい練習に耐えて、夏のインターハイを目指して頑張るわけです。

全国の高校生もそうだったでしょう。きつくてやめたかった練習を3年間頑張ってきて、はい、大会がなくなりましたというのでは気持ちのはけ口がないのではないかと思います。練習すらできない状態になってしまったわけですからね。

自分自身インターハイを目指していて、自分たちが出られるという強い気持ちも持っていました。だからこそ、インターハイがなくなったときの高校生たちのがっかりした気持ちはわかるような気がします。

今回、1回戦からLIVE配信をできるようになったとのこと、とても良かったと思ってるんです。

通常ですと動画配信されるのは、勝ち抜いてきたチームです。1回戦で負けるチームにフォーカスされることはありません。そうすると、どんなにいい選手がいても1回戦でチームが負けてしまった場合、だれの目にもとまることはありません。

でも、1回戦から動画配信されたら、これは人の目に留まる可能性が出てくるということです。チームの強さではなく、個人に注目されるチャンスが生まれてくる。僕は、チャンスが誰にでも生まれるということは本当にいいことだなと思っているんです。

それともうひとつ、今回の大会を支援しようと思った理由があります。

与えられた環境で我慢するしかないのか。

子どもは環境を選ぶことができません。今回は、コロナウイルスの影響でインターハイがなくなるという環境がありました。大会開催が決まれば、無観客試合になったという環境があります。

ですが、大人ががんばれば、その環境を変えられる可能性があるわけです。

TECRA株式会社は、環境に甘んじるしかない国や人に今まで支援をしてきました。モンゴルではパラリンピック委員会のオフィシャルスポンサーをしたり、国営孤児院の改修を行ったりしています。

地元横浜市ではこども食堂を開催し、子どもたちをテーマパークや横浜中華街へ案内するツアーなども行っています。そういうときは必ずテーマパークのギフト券などを一律で子どもたちに渡して、家の事情による経済的な不平等を子どもたちが味わわなくて済むよう、心掛けています。

与えられた環境でただ、我慢していく。その環境を選択するしかない。我慢することでしか生きていけない、そんな世の中を変えたいです。このままなら埋もれる存在にフォーカスして、平等に機会を与え、環境を改善することはできるはずです。

たまたま今回はタイミングが沖縄のインターハイでした。もし沖縄の高校生が、大人には与えられた環境を変える力がある、と思ってくれたら、彼らが社会に出たときに仕事というものの見え方が違ってくるんじゃないかなと思っています。

仕事は誰かのためになる。

ーースポンサーになることでのメリットはどんなものがありますか?

今井社長
メリットとかは考えていないんです。むしろ、逆ですね。

なんのために仕事をしているかと言ったら、誰かのためになるためです。

寄付に関しても、利益が上がったから寄付をするという考え方ではありません。寄付をするためにどう利益を上げていくか、という考え方をしています。

私たちの行っているCSR活動の中に、新興国の国々を長期的に、本当の意味で支援していく活動があります。たとえばモンゴルで、あるいはラオスで、ウクライナやキルギスで、長期的な雇用やビジネスもひっくるめた支援を行っていく。利益はその国に還元する。支援は一過性では意味がないと思っているからです。

今回の支援を通して、仕事をすることで誰かのためになるということを沖縄の高校生が感じてくれたらいいなと思っています。

沖縄県の高校生を応援しています。
がんばってください。

会社概要

会社名:TECRA株式会社
社長:今井豊和
業務内容
建築一式工事、土木一式工事、設計及び監理、海外開発、不動産の売買、賃貸、仲介、管理
〒220-6004
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1 クイーンズタワーA4F
TEL:045-663-7787 FAX:045-264-9774
TECRA株式会社ホームページ

今回ご支援いただいた大会はこちら
インターハイ沖縄県高等学校サッカー競技大会 公式HP

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最後に

神奈川県はスラムダンクの舞台になったことで有名なバスケットボールの激戦地区です。激戦区を勝ち抜いて全国の舞台に立ったことのある人だけが語れる言葉、また、現状を変えるパワーとエネルギーのある大人ならではの言葉を聞くことができた取材でした。

今井社長、どうもありがとうございました。

この記事を書いたライター

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。2023年1月からメディア部門責任者。ジュニアサッカー応援歴17年。フロンターレサポ(2000年~)

元少年サッカー保護者、今は学生コーチの親となりました。
見守り、応援する立場からは卒業しましたが
今も元保護者たちの懇親会は非常に楽しいです。

お子さんのサッカーがもたらしてくれるたくさんの出会いと悲喜こもごもを
みなさんも楽しんでくださいますように。

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