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【私立初芝橋本高校】コミュニケーションの重要性・・・「気づく・気づかす・感じる・感じさす」事。阪中義博監督インタビュー。

全国大会の常連(全国高校選手権出場15回、全国高校総体出場15回)として名を馳せる和歌山県屈指の強豪校・初芝橋本高校。
林間田園都市駅からタクシーでおよそ10分程。豊かな自然と調和した広々とした住宅街を抜け、小高い丘にあがると、そこが初芝橋本高校だ。グラウンドに入ると熱血漢の阪中監督の熱い指導の声が響く。

伝え合うことの重要性

阪中監督は現役時代は点取り屋。フォワードとしてプレイをしていた時、どのタイミングでボールが来るのか?いつ来るのか?どのようにしたら自分の好きなタイミングでボールを呼び込めるのか?という事を意識していたという。そこで得た経験則が今の指導につながっている。

「味方同士、気づく、気づかせる・感じる・感じさせる」・・・阪中監督が生徒達に教えていること。
阪中監督曰く、ボールが来るのを予測するのではなく、感じる事。ブルース・リーの名言『Don’t Think, Feel!』(考えるな!感じろ!)に近い。味方がボールを持っている時「こういうことをやってくるのでは?」「こういうパスを出してくるのでは?」と『感じること』。逆に味方に対し「自分はここに動くぞ!」「ここにボールが欲しい」「俺はこう動くので、こう動いてな!」と『感じさせること』。

「自分がどんなにいい動きをしても、ボールが出てこない時、それは味方に『感じさせていない』ので、良い動きではないですよね。だけど、当の本人は『自分はこんないい動きをしたのに、なんでパスを出してくれないんだ』という。僕はそういうの大っ嫌いなんですよ。」と阪中監督。

このような味方同士の以心伝心を可能にするのは「声を出してのコミュニケーション」だという。
「一試合終わった後、声を枯れるくらい、やってほしい。90分間、しゃべったり、会話できる時間はたくさんある。俺はこう動くから、こう動けよとか。代表の試合を見に行って来いと。どんだけしゃっべているか。」
阪中監督が日本高校選抜のコーチをしていた時、どの選手もボールを持っていない時、大声でのコミュニケーションを盛んに行っていた。それがあってこそ「味方同士、気づく、気づかせる・感じる・感じさせる」プレーが可能になる。
「やっぱりそこを目指さないとね。」

阪中監督が声を出すコミュニケーションの重要性を伝えているのは、サッカーに限らず「社会に出たら間違いなく必要なスキル」だからだ。

例えば、社会人となり、お互い普段からしっかりとコミュニケーションをとっていれば、相手を知り、相手の気持ちや状況をくみ取ることができ、仕事も人間関係も円滑に進んでいく。

監督としてチームを率いた去年2018年度の全国選手権出場権をかけ和歌山県決勝で敗退。敗戦後、阪中監督はしばらく何もかも手につかなかったという。

「なんであそこで気づかなかったんやろ!」「もっとこうしていたら良かったのに!」

試合後に気付いた事がたくさんある。何故、試合中に自分が気づかなかったのだろうか。生徒達にしっかりつたえることができていなかったのではないか。
改めて「気づく・感じる・伝える」ことの重要性を痛感した。だから今、サッカーを通して叩き込んでいる。

初芝橋本、独自の練習方法

取材当時、見た練習は今まで見た事の無い変わった内容の練習だった。

先日行った試合内容を振り返り、そこで明らかになった課題を解決できるよう工夫された練習との事。
「うちでやってる練習は、どこもやってないような練習ですよ。例えば、あそこに丸太があるじゃないですか。あれを持って走る練習とかね。」
阪中監督は校庭の隅に山積みにされていた丸太を指さした。
生徒たちは丸太の持ち方がわからない。それを聞いてくるが、自分で考えさせる。そうすることで自分で考えて工夫して扱い方を自分なりに覚えていく。

「自分の息子もそうなんだけど、外で遊んで来いといっても、何をすればいいのかわからない。昔だったら基地を作ったりとか、自分達で考えて遊んだもんだけど、今の子たちは考えることや創造力が低下してきているかな。」

型にはまった練習ではなく、独自の練習を重ねる事で、自然と生徒たちが創意工夫をし、創造性を膨らませていく訓練をしていく。
試合中、どのような状況においても、自分達の力で打破できるようにという監督の思いが込められている。

恩師の背中を追って

阪中監督が目指すべき監督像の一つとして、日章学園の早稲田監督の名をあげた。
早稲田監督が日本高校選抜の監督をする際に、阪中監督へコーチの打診があった。
日章学園は宮崎県にあり、本来であれば、エリアを超えた関西にある初芝橋本高校の阪中監督にコーチの打診をするのはあり得ない話だ。だが、二つ返事で受けた。
「人として暖かく親しみがあり、人を惹きつけるものがある。目指すべき理想の監督像。自分も早稲田監督のような年の取り方をしたい。」
早稲田監督への想いは日章学園とカラーの似た初芝橋本高校のユニフォームに反映されている。

そんな阪中監督のもとに、教え子の卒業生がコーチとして母校に戻ってきた。
それがとても嬉しい。
「早稲田監督を慕う阪中監督」を「慕う」人もいる。
阪中監督の指導の元で、阪中監督からの愛情を「気づいた・感じた」教え子と共に、高校総体での上位進出を狙う。

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