高円宮杯U-15とU-18の違いって何？U-15とU-18の強いチーム比較！

高円宮杯には、U-15とU-18の2つのカテゴリーがありますが、それ以外にどんな違いがあるのかご存じでしょうか？
また、どちらにも出場しているチームはあるのでしょうか？
過去10年間のデータをもとにご紹介いたします。

高円宮杯U-15とU-18の違いって何？

『高円宮杯 JFA 全日本サッカー選手権大会』は、中学生年代（U-15）と高校生年代（U-18）の学校のサッカー部と地域のクラブチーム（Jリーグや社会人リーグ傘下チーム含む）全てのチームが参加することのできる大会です。年代別に2つのカテゴリーに分かれていますが、年代以外に何が違っていているのでしょうか？下記の比較表をご覧ください。

年代	Ｕ-15	Ｕ-18
歴史	1989年～	1989～2010年 2011年～　高円宮杯U-18サッカーリーグに継承される
参加チーム	32チーム	1989～2003年　16チーム 2004～2010年　24チーム
大会形式	ノックアウト方式	1989～2002年　ノックアウト方式 2003～2010年　リーグ＆ノックアウト方式 2011年からは高円宮杯U-18サッカーリーグに移行・プレミアリーグ（EAST･WEST）・プリンスリーグ・都道府県リーグで構成され、最高位はプレミアリーグEASTとWESTの優勝チーム同士による決定戦（チャンピオンズシップ）が行われる
試合時間	80分（40-10-40）延長20分（10-0-10）	90分（45-15-45）延長20分（10-0-10）
優勝杯	（photo by：JFA トロフィー部拡大）	（photo by：JFA トロフィー部拡大）

大きく違うのは、U-15が1989年以来大会形式に変化があまりない事に対して、U-18は2011年から高円宮杯U-18サッカーリーグに移行したことではないでしょうか。
移行した大きな理由は、長期的な戦いを通して選手が成長することを期待したからだそうです。

日本のユース年代は長年、高校総体や選手権など一発勝負のトーナメント方式が主流だった。日本協会が1シーズンを通してのリーグ戦実施に踏み切ったのは、長期的な戦いを通して選手がトライ＆エラーを繰り返し、成長するのを期待してのことだ。現に欧州・南米ではリーグ戦方式が中心で、トーナメント方式は皆無といっても過言ではない。
（引用：J sports 元川悦子氏コラム）

高円宮杯U-15サッカー選手権大会は各エリアのリーグを勝ち抜いてきたチームによる全国大会であるため、リーグ戦で成長した選手同士がさらに高めあえる場といえるでしょう。

参照：JFA

U-15世代とU-18世代の傾向は？

高円宮杯 JFA 全日本 U-15 サッカー選手権大会でベスト16入りをはたしたチームと高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグに所属しているチームを一覧表にまとめました。

	U-15 ベスト16チーム	U-18 プレミアEAST･WEST所属チーム
2011	優勝：京都サンガF.C. U-15 準優勝：柏レイソルU-15 ベスト4：ジュビロ磐田U-15、名古屋グランパスU15 ベスト8：清水エスパルスJY、ベガルタ仙台JY、大宮アルディージャJY、JFAアカデミー福島ベスト16：ヴィッセル神戸U-15、アルビレックス新潟JY、京都J-マルカFC JY、FC東京U-15むさし、小倉南FC JY、浦和レッズJY、知多SC、FC東京U-15深川	［EAST］コンサドーレ札幌U-18、東京ヴェルディU-18、清水エスパルスユース、浦和レッズユース、流通経済大学付属柏、青森山田、静岡学園、三菱養和、FC東京U-18、尚志［WEST］サンフレッチェ広島F.Cユース、京都サンガF.C.U-18、セレッソ大阪U-18、名古屋グランパスU18、東福岡、アビスパ福岡U-18、愛媛FC、富山第一、広島観音、立正大淞南
2012	優勝：ガンバ大阪JY 準優勝：大宮アルディージャJY ベスト4：横浜FC JY、アルビレックス新潟JY ベスト8：千里丘FC、スプレッド・イーグルFC函館、ジュビロSS磐田、ヴィッセル神戸U-15 ベスト16：ジェフユナイテッド市原･千葉U-15、川崎フロンターレU-15、ロアッソ熊本JY、クマガヤサッカーSC、清水エスパルスJY、名古屋グランパスU15、札幌ジュニアFCユース、栃木SC JY	［EAST］東京ヴェルディU-18、コンサドーレ札幌U-18、流通経済大学付属柏、青森山田、清水エスパルスユース、静岡学園、鹿島アントラーズユース、三菱養和、浦和レッズユース、旭川実業［WEST］サンフレッチェ広島F.Cユース、ヴィッセル神戸U-18、名古屋グランパスU18、セレッソ大阪U-18、京都サンガF.C.U-18、富山第一、東福岡、アビスパ福岡U-18 、岡山作陽、愛媛FC
2013	優勝：浦和レッズJY 準優勝：大宮アルディージャJY ベスト4：柏レイソルU-15、三菱養和SC巣鴨JY ベスト8：名古屋グランパスU15、横浜F・マリノスJY追浜、SQUARE富山 U-15、アルビレックス新潟JY ベスト16：ヴィッセル神戸U-15、福島ユナイテッドFC U-15、カターレ富山U-15、ガンバ大阪JY、京都サンガF.C. U-15、JSC CHIBA、青森山田中、神戸FC JY	［EAST］流通経済大学付属柏、清水エスパルスユース、JFAアカデミー福島U-18、東京ヴェルディU-18、コンサドーレ札幌U-18、青森山田、三菱養和、鹿島アントラーズユース、静岡学園、桐光学園［WEST］ヴィッセル神戸U-18、東福岡、サンフレッチェ広島F.Cユース、セレッソ大阪U-18、京都サンガF.C.U-18、名古屋グランパスU18、ガンバ大阪ユース、富山第一、アビスパ福岡U-18、大津
2014	優勝：FC東京U-15深川準優勝：ヴィッセル神戸 U-15 ベスト4：サンフレッチェ広島F.C JY、京都サンガF.C.U-15 ベスト8：浦和レッズJY、横浜F･マリノスJY、セレッソ大阪U-15、横浜F･マリノスJY追浜ベスト16：SQUARE富山FC U-15、柏レイソルU-15、コンサドーレ札幌U-15、アヴァンサールFC、セレッソ大阪西U-15、鹿島アントラーズJY、川崎フロンターレU-15、ガンバ大阪JY	［EAST］柏レイソルU-18、清水エスパルスユース、鹿島アントラーズユース、市立船橋、JFAアカデミー福島U-18、流通経済大学付属柏、青森山田、コンサドーレ札幌U-18、東京ヴェルディU-18、三菱養和［WEST］セレッソ大阪U-18、ガンバ大阪ユース、ヴィッセル神戸U-18、名古屋グランパスU18、京都サンガF.C.U-18、サンフレッチェ広島F.Cユース、東福岡、京都橘、富山第一、東山
2015	優勝：セレッソ大阪U-15 準優勝：ガンバ大阪JY ベスト4：JFAアカデミー福島U15、鹿島アントラーズJY ベスト8：アビスパ福岡U-15、名古屋グランパスU15、モンテディオ山形JY庄内、ヴィッセル神戸U-15 ベスト16：横浜Ｆ･マリノスJY、FC東京U-15むさし、大分トリニータU-15、MIOびわこ滋賀U-15、サガン鳥栖U-15、清水エスパルスJY、SSS JY、浦和レッズJY	［EAST］鹿島アントラーズユース、青森山田、大宮アルディージャユース、市立船橋、FC東京U-18、清水エスパルスユース、流通経済大学付属柏、柏レイソルU-18、コンサドーレ札幌U-18、JFAアカデミー福島U-18 ［WEST］ガンバ大阪ユース、東福岡、大分トリニータU-18、セレッソ大阪U-18、サンフレッチェ広島F.Cユース、ヴィッセル神戸U-18、京都サンガF.C.U-18、名古屋グランパスU18、履正社、京都橘
2016	優勝：清水エスパルスJY 準優勝：コンサドーレ札幌U-15 ベスト4：横浜Ｆ･マリノスJY追浜、湘南ベルマーレU-15平塚ベスト8：セレッソ大阪U-15、ガンバ大阪JY、東京ヴェルディJY、サガン鳥栖U-15 ベスト16：柏レイソルU-15、横浜Ｆ･マリノスJY、川崎フロンターレU-15、千里丘FC、ファジアーノ岡山U-15、名古屋グランパスU15、ジェフユナイテッド千葉U-15、横浜FC JY	［EAST］青森山田、FC東京U-18、市立船橋、大宮アルディージャユース、横浜Ｆ･マリノスユース、清水エスパルスユース、柏レイソルU-18、鹿島アントラーズユース、流通経済大学付属柏、アルビレックス新潟U-18 ［WEST］サンフレッチェ広島F.Cユース、セレッソ大阪U-18、ヴィッセル神戸U-18、東福岡、ガンバ大阪ユース、京都サンガF.C.、神戸弘陵学園、大津、名古屋グランパスU18、大分トリニータU-18
2017	優勝：サガン鳥栖U-15 準優勝：FC東京U-15深川ベスト4：清水エスパルスJY、大宮アルディージャJY ベスト8：ヴィッセル神戸U-15、FC.フェルボール愛知、鹿島アントラーズJY、ジュビロ磐田U-15 ベスト16：ガンバ大阪JY、JFAアカデミー福島U15、SSS JY、鹿島アントラーズノルテJY、セレソン都城FC、カマタマーレ讃岐U-15、ファジアーノ岡山U-15、アビスパ福岡U-15	［EAST］ FC東京U-18、清水エスパルスユース、青森山田、鹿島アントラーズユース、柏レイソルU-18、京都サンガF.C. U-18、市立船橋、浦和レッズユース、大宮アルディージャユース、横浜F･マリノスユース［WEST］ヴィッセル神戸U-18、サンフレッチェ広島F.Cユース、ガンバ大阪ユース、東福岡、セレッソ大阪U-18、阪南大学、米子北、アビスパ福岡U-18、神戸弘陵学園、大津
2018	優勝：FC東京U-15深川準優勝：ツエーゲン金沢U-15 ベスト4：川崎フロンターレU-15、浦和レッズJY ベスト8：青森山田中、湘南ベルマーレU-15、FC東京U-15むさし、ガンバ大阪門真JY ベスト16：京都サンガF.C. U-15、セレッソ大阪U-15、日章学園中、アルビレックス新潟U-15、名古屋グランパスU-15、ジュビロ磐田U-15、横浜FC JY、JFAアカデミー福島U-15	［EAST］鹿島アントラーズユース、青森山田、清水エスパルスユース、流通経済大学付属柏、柏レイソルU-18、市立船橋、浦和レッズユース、ジュビロ磐田U-18、FC東京U-18、富山第一［WEST］サンフレッチェ広島F.Cユース、ガンバ大阪ユース、名古屋グランパスU-18、京都サンガF.C. U-18、東福岡、セレッソ大阪U-18、ヴィッセル神戸U-18、アビスパ福岡U-18、阪南大学、米子北
2019	優勝：ガンバ大阪JY 準優勝：サガン鳥栖U-15 ベスト4：大宮アルディージャU15、ヴィッセル神戸U-15 ベスト8：セレッソ大阪西U-15、コンサドーレ札幌U-15、Forza‘02、愛媛FC U-15 ベスト16：FC東京U-15深川、青森山田中、神村学園中等部、ブラウブリッツ秋田U-15、FC.フェルボール愛知、湘南ベルマーレU-15、ヴァンフォーレ甲府U-15、豊田AFC	［EAST］青森山田、柏レイソルU-18、浦和レッズユース、清水エスパルスユース、市立船橋、大宮アルディージャU18、流通経済大学付属柏、ジュビロ磐田U-18、鹿島アントラーズユース、尚志［WEST］名古屋グランパスU-18、京都サンガF.C. U-18、ガンバ大阪ユース、大津、サンフレッチェ広島F.Cユース、ヴィッセル神戸U-18、セレッソ大阪U-18、東福岡、アビスパ福岡U-18、愛媛FC U-18
2020		［EAST］青森山田、浦和レッズユース、大宮アルディージャU18、市立船橋、柏レイソルU-18、流通経済大学付属柏、FC東京U-18、横浜F・マリノスユース、横浜FCユース、清水エスパルスユース［WEST］ジュビロ磐田U-18、名古屋グランパスU-18、京都サンガF.C. U-18、ガンバ大阪ユース、セレッソ大阪U-18、ヴィッセル神戸U-18、サンフレッチェ広島F.Cユース、東福岡、サガン鳥栖U-18、大津

参照：JFA.jp

U-15の選手たちが、3年後にU-18世代になった時に、どのくらいプレミアリーグに所属しているのかわかりやすいように同じ色に塗り分け、どちらにも出場しているチームを赤太字にしました。

プレミアリーグ所属チームにおいて、2015年･2019年では25％のチームが、2014年･2020年では30％のチームが、2016年･2018年では45％のチームが、2017年では50％ものチームがU-15世代時にベスト16チームだったことがわかりました。2014年→2017年の結果に注目してみると、プレミアチャンピオンシップで優勝したFC東京U-18は高円宮杯 JFA 全日本 U-15 サッカー選手権大会でも優勝しており、プレミアチャンピオンシップで準優勝だったヴィッセル神戸U-18はU-15の時も準優勝という結果でした。また、プレーオフで2020年のプレミア出場をかなえたサガン鳥栖は、2017年の高円宮杯 JFA 全日本 U-15 サッカー選手権大会で優勝しています。
U-15のメンバーとU-18のメンバーは必ずしも一致するわけではありませんが、U-15で強かったチームはU-18でも強いチームであると言えるかもしれません。