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【募集開始時期、到来!】セレクションに挑戦してみたい!初心者向け、徹底解説・セレクション

(この記事は再掲です)

photo:faungg’s photos

「セレクションってなんだろう?」
「セレクションって、どうせ受けても受からないし…」
「落ちるのが嫌だから受けない!」
という、セレクション初心者のためにセレクションを徹底解説いたします。

CONTENT

☆そもそも、セレクションとは?
☆セレクションを受けるメリット
☆セレクションでは、何をする?
☆自分の運動能力は、どのくらい?
☆セレクション、これだけは気を付けたい3つのこと
☆最後に

ここでいう「セレクション初心者」とは、
・セレクションへ行ったら落ちる気がする
・まだ一度もセレクションを受けたことがない
・セレクションを受けようかどうしようか迷っている
選手のことです。「おれ、絶対受かるし!」という方は、中級者向けをお読みください。

そもそも、セレクションとは?

セレクションには、大きく分けて2つの種類があります。

①クラブチームに入会するための選考試験
②市、地域、支部などの選抜チームを編成するための選考試験

①クラブチームに入会するための選考試験

クラブチームのセレクションは、そのクラブで今後数年プレーしていくことが条件となります。途中からの入会の場合は、今あるチームにプラスアルファになるような能力が求められます。

クラブチームにはスクールがあるところがほとんどなので、外部から受験する場合には、選考担当監督はある程度「このような子がほしい」というイメージを固めていることが多いようです。もちろん、そのイメージを覆すようなタレント(才能)の持ち主がいれば、もちろん合格します。

また、数年かけて育てていける、ということで「伸びしろ」を期待されて合格する場合もあります。特に、ジュニア年代のうまい下手、足の速い遅いは体格によるところも大きいので、「今は小さくても将来的には伸びるかもしれない」という長期的視野に立って選手を探しているクラブチームも多いです。

募集は、公募によって行われ、通学圏内の選手ならだれでも受験することができます。
ただし、セレクションに申込みをする際に、現所属チームの監督に許可を得ることが条件になっている場合もありますので、募集要項をしっかり確認しましょう。

②選抜チーム編成のためのセレクション

選抜チームのセレクションは、クラブチームよりは短期スパンで考えられることが多いようです。今現在、その地域で上位入賞しているようなチームから数人ずつ選手を出し、その中から選考していくところが多数です。

このため、個人の技術があっても、チームが上位入賞するどころか、予選リーグで敗退するようなチームにはセレクションの案内が来ることはないパターンもあります。

もちろん、チームの戦績を越えて所属全チームに募集がかかることもあります。これは、地域によって違います。

公募でない場合は、該当チームのコーチや監督に直接連絡が入り、そこからコーチや監督の推薦によって(立候補のところもあります)セレクションを受けに行くことが多いようです。

セレクションを受けるメリット


photo:Tim Wilson

「落ちるってわかってるのに、受けるのイヤだな…」という気持ちは、あって当然です。

それでも、セレクションを受けることにはメリットがあります。

真剣な子たちの雰囲気に染まる

セレクション初心者の場合、実際セレクションを受けに行ってみると、その雰囲気にのまれることが多いです。本気で受けに来ている選手たちの声出しの迫力は半端ではありません。

ただ、一度ゲームが始まってしまうと、その迫力の色に染まり、気が付けば自分も今までにないほど声をだし、走っていた…という選手の感想は、本当に良く聞きます。

セレクション会場では、ジュニア選手は、雰囲気に染まり、普段のプレー以上の力が引き出されることがあります。まわりがさぼらないので、自分もさぼれません。

まじめにサッカーに取り組む受験者たちの中でプレーをすることによって、「サッカーって楽しい!」という気持ちが芽生えるジュニア選手も多いのです。

コミュニケーション能力を鍛える場にもなる

自分のチームとは違う雰囲気の中で、実際にゲームをしようと思うと、コミュニケーション能力をフルに使わないといけません。

セレクションを受けに来ている子たちの中には、一定数、本気で受かりたい子たちが来ています。彼らは、セレクションの中のゲームで自分をどう活かすかが、合皮の決め手になることを知っています。瞬時に自分のプレーが一番活きそうな相手を選択してパスを出します。

コミュニケーションを全くとらず、声も出ない状態では、ボールは回ってきません。もちろん、走らない選手にパスを出すこともありません。

チームメイトとゲームをするのは、いわばホームの状態です。黙っていてもボールは来るでしょうし、声を出さなくてもゲームに参加できるでしょう。

セレクションの場は、完全アウェイです。完全アウェイの状態の中に放り込まれることにより、選手は「自分はいまここで何をすればいいか?」「どうすればボールがもらえるか?」を真剣に考え始めるのです。

サッカー選手も、コミュニケーションが取れない選手はチームの中でも浮いてしまい、徐々に使われなくなってしまいます。小さいうちからコミュニケーション能力を鍛えておくことは、社会に出てから困らない能力を育てることにもつながります。

向上心を育てる

当たり前のことですが、上には上がいます。そして、全力を出しても合格しないことも、当然あります。「受ければ受かる」のような、甘い世界ではありません。

落ちたら、「何がいけなかったんだろう?」と考え、また次の機会のために準備をする。その習慣をつけるための良い機会です。

落ちたっていいんです。落ちる人のほうが多いんです。その経験を次に活かして、前に進むことが大切なのです。受かることも大事ですが、そこから学べるだけのことを学んでくることのほうが大事です。

「落ちてもいいんだ」とすっきり思えるようになったら、さあ、セレクションを受けてみましょう。

セレクションでは、何をする?


photo:Michael R Stoller Jr

シュミレーションしてみましょう。

①受付

グラウンドに行くと、名簿と照合し、背番号と所属チームが確認されます。「ユニフォームでくること」が明記されている時はそのまま、自由な練習着で良いとされている時はビブスが配られることもあります。

②アップ

アップは、採点には含まれることはほとんどありません。よほど態度が悪いときにはチェックされることがあります。

③基礎技術

セレクションの仕方は、チームや地域によって、本当に特徴が出ます。

基礎技術の計測が行われるチームもあります。基礎技術とは、

30メートルダッシュ(20メートルのところもあります)タイム測定
リフティング(その場リフティングを計測するところもあれば、ボールを落とさずに50メートルのラインを行け、というところもあります)

がほとんどです。

基礎技術の計測を行う代わりに、セレクション申込書に50メートル走のタイムを書き込む欄があることもあります。嘘を書いても、ばれます。正直に書きましょう。

基礎技術の計測がないところもありますし、この計測によって次の?ゲームのチーム決めをするところもあります。午前、午後と1日がかりになっているセレクションは、午前に基礎技術の計測を行い、昼で午後に残る一次合格者を発表するところもあります。

④ゲーム

セレクションのメインは、ゲームです。4対4、8対8などの少人数によって行われます。ポジションは希望制なので、アピールができない場合は不本意な場所でプレーしなければいけないこともあります。

普段通りに、積極的にプレーしましょう。

⑤講評

終わりに、監督から「本日の講評」があることがほとんどです。結果は1週間~2週間でわかります。以前は直接連絡が来るところもあったようですが、今はサイトに直接合格者の番号が発表されることがほとんどです。

自分の運動能力は、どのくらい?

photo: Mark Baylor

セレクションを受ける前に、「練習したい」とおもったら、基礎技術を磨いてみましょう。

小学校では、運動能力テスト(スポーツテスト)を春に受けます。その結果と、全国平均値をまず比べてみてくださいね。

まず、全国平均値を見てみましょう。

参照サイト:子どもの体力向上ホームページ(令和元年度平均値)

①50メートル走(秒)  平均値

男子
小学校4年生:9.15
小学校5年生:8.91
小学校6年生:8.50
中学校1年生:7.90
中学校2年生:7.45
中学校3年生:7.49

女子 
小学校4年生:9.47
小学校5年生:9.17
小学校6年生:9.06
中学校1年生:8.79
中学校2年生:8.75
中学校3年生:8.89

②20mシャトルラン(折り返し数) 平均値

男子 
小学校4年生:53.60
小学校5年生:56.54
小学校6年生:69.90
中学校1年生:81.40
中学校2年生:91.82
中学校3年生:78.21

女子
小学校4年生:41.89
小学校5年生:46.49
小学校6年生:51.78
中学校1年生:58.67
中学校2年生:55.60
中学校3年生:48.67

参照サイト:スポーツ庁(令和2年度 体力・運動能力調査結果)


photo:Hernán Piñera

平均値がわかったら、トップレベルも知りたいですよね。

学校で行われるスポーツテストは、平均は公表されますが、最高記録は公開されることはありません。記録に信ぴょう性がないからです。

体育の授業は記録会ではありません。上級生が計る学校さえあります。ストップウォッチの押し間違いによって小学校2年生で50メートル走5秒台が出てしまったという話も聞いたことがあります。あくまで小学生のスポーツレベルを知る統計としての調査なので、項目ごとの最高記録を知ることはできないのです。

ちなみに、全国最高レベルの記録は、次の通りです。

③100メートル走(秒) 最高記録

男子
小学校5年生:12.97
小学校6年生:12.15
中学校1年生:11.44
中学校2年生:11.19
中学校3年生:10.76

女子
小学校5年生:13.56
小学校6年生:12.87
中学校1年生:12.27
中学校2年生:12.16
中学校3年生:11.89

④長距離走(1500m) 最高記録

中学生男子:3.58.72
中学生女子:4.27.67

参照サイト:全国小学生陸上
参照サイト:全国中学生陸上

身近でトレセンに選ばれるような子を見ると、小学校5年生の時点でシャトルランは100回を超えるのが普通のようです。もちろん、50m走は7秒台。ポジションによっても差がありますが、ドリブラーだと7秒台は欲しい、というところではないでしょうか。

スポーツテストにはありませんが、基礎技術と言えば、次の項目も欠かせません。

⑤リフティング


photo:Andy Eick

リフティングがセレクションで行われる時は、次の2パターンがあるようです。

1.5分間リフティング(学年によっては、3分間リフティングの場合も)

5分間、ボールを落とさずにリフティングし続けます。

リフティングは、だいたい1分間に100回できます。なので、500回落とさずにコンスタントに行うことができれば、大丈夫です。

その際、太ももリフティングはたいへん簡単に回数が稼げますが、試合中にプレーの中でももリフティングを使うことはほぼありません。このため、「ももリフティングの回数=ボール扱いが上手」ということにはなりませんので気を付けてください。

インサイドやアウトサイドなどの離れ業を繰り出す必要はありませんが、足の甲で落とさずにボールを扱えるかが勝負になります。

2.50メートルほど離れた向こうのラインまで、ボールを落とさずにリフティング

一か所に止まって行うリフティングよりも難しいのがこちらです。安定して前に進むことができればよいのですが、すぐにボールがあっちに行ったりこっちに行ったり、横の選手がこちらがわによって来たりでなかなか大変です。

実践的にボール扱いがうまいかどうかを見るためには、こちらのリフティング方式を採用するようです。

リフティングはボール扱いの基本です。一人で練習でき、やった分だけうまくなるので、これはぜひセレクションの準備として練習してください。

基礎技術のテストがなくても、リフティング技術は試合の中のボール扱いで成果が出ます。

セレクション、これだけは気を付けたい3つのこと

photo:Bryan Alexander

1.ふざけない

セレクション会場は、サッカーの試験会場です。友達とふざけたり、騒いだりするのはやめましょう。

中学生のセレクション会場で、休憩時間にスマホでゲームをやっていた選手が落ちた実例があります。サッカーをやりに来たのですから、休憩時間も含め、真剣にサッカーと向き合いましょう。

2.あいさつはきちんと

コミュニケーション能力の一番初歩で一番大事なのは、あいさつです。あいさつができているかどうかは、必ず見られると思ってください。

返事は、大きな声ではっきりと。説明などでわからないところは、きちんと聞きましょう。質問したから落とされるということは絶対にありません。わからないままにしておくと、「この選手は指導者の言うことを理解しようとしない選手だ」という評価になります。

3.荷物は整理を

中学生年代になると、セレクション会場は多いときには120人近い受験者が来ることがあります。自分の荷物は、きちんと自分で管理しましょう。一番多いのが、出しっぱなしにして人の荷物と紛れてしまうケースです。

出しっぱなしにせず、きちんとその都度しまいましょう。

合格したくなったら

最初から、「絶対受かりたい!」と思っている選手、また、何度か受けて失敗しているうちに「次は受かりたい!」という気持ちがわいてきた選手は、中級者向けの記事を参考にしてみて下さい。

最後に

まだセレクションを受けたことがない、というジュニア選手のために、セレクション手ほどきをまとめました。

挑戦し続けるのがスポーツのだいご味です。合皮に関わらず、セレクションはお子さんの新しいスイッチを一つ入れてくれるかもしれません。

年に何回もチャンスがあるものではありません。機会があったら、ぜひチャレンジしてみましょう!

この記事を書いたライター

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。2023年1月からメディア部門責任者。ジュニアサッカー応援歴17年。フロンターレサポ(2000年~)

元少年サッカー保護者、今は学生コーチの親となりました。
見守り、応援する立場からは卒業しましたが
今も元保護者たちの懇親会は非常に楽しいです。

お子さんのサッカーがもたらしてくれるたくさんの出会いと悲喜こもごもを
みなさんも楽しんでくださいますように。

コメント一覧

  • Comments ( 2 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. こんにちは。小田と申します。
    水下さんと同じくサッカー男子の母です。
    サッカー進路に関してアドバイスいただけたらと思いまして、連絡させていただきました。
    ご多忙の中申し訳ありませんが、可能であれば連絡下さい。
    連絡ができない可能性も承知の上ですので、その時はお気になさらないで下さい。

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