足が遅くても「初速」の速さを追求すればスピードを克服できるーーー
セグンダ・ディビシオン・SDウエスカに所属する岡崎慎司選手。
FICHAJE | ???¡LA GUINDA DEL PASTEL! ??? El japonés Shinji Okazaki se convierte en nuevo delantero de la @SDHuesca por una temporada, más una segunda opcional.
?? ¡Bienvenido!
?? ¡Welcome!
?? ようこそ➕ info: https://t.co/q1igmF6hkd pic.twitter.com/O6JPEkPRql
— SD Huesca (@SDHuesca) 2019年9月4日
彼はその昔鈍足と言われながらも【最初の3歩=約5mの動きだし】を速くすることで、”スピード”を克服しました。
長い月日をかけて身体の重心や姿勢などを徹底的に改善しましたが、その苦労は並大抵のことではなかったでしょう。
ジュニアサッカーNEWSでは、「最初の動きだし」を速くするために必要不可欠な「歪みのない安定した骨格」をサポートするジュニア用インソールに注目しました。
身体が成長段階の時期から取り入れることで1年後、5年後、10年後にやっててよかったと実感できるのではないでしょうか。
岡崎慎司選手:
欧州1部リーグで2シーズン連続2桁得点という日本人最多得点記録を塗り替え、日本代表通算49得点と過去に釜本氏とカズの2人しか達成していない50得点にあと一歩という、今日本人として一番得を挙げている選手の一人。
わが子のその1歩目の「動き出し」が遅いのはなぜ?
photo:Luyen Chou
速く動けないのはなぜでしょう?
それは、根性がないからでも足が遅いからでもありません。
実は踏み込みの姿勢に問題があり、骨盤が後ろに傾いているからだったのです。
ではなぜ骨盤が後ろに傾いているのでしょう?
それは、かかとに重心がかかっている姿勢を取ってしまっているからです。
かかとに重心がかかることは、1歩目を遅くしているだけではなく、足への負担も大きくしています。
この問題を解決させるために、最新のインソール(靴の中敷き)について徹底取材してきました。
【こんなにかかっている足への衝撃】
photo:slgckgc
走行時、体重30㎏の場合…足にかかる重さは約90kg(3倍)
ジャンプした時、体重30kgの場合…足にかかる重さは約180㎏(6倍)
これだけの衝撃がサッカーの際には足にかかります。この重さが一気にかかる衝撃を吸収できない足の持ち主は、疲労骨折などの故障につながってしまいます。
お子さんの足はどうですか?
この衝撃の吸収に当たっては、土踏まずが大きな役割をはたしています。
土踏まずのアーチが衝撃時にも崩れずにちゃんとある場合、衝撃の60%は足で吸収することができます。ところが、偏平足だと衝撃の20%~30%しか吸収することはできません。吸収しきれなかった衝撃は骨に伝わり、これから大きく成長していかなければならないジュニア選手の足の機能を阻害してしまうことになります。
それを防ぐために、まずお子さんの足の様子を見てみませんか?
今すぐお子さんの足をチェック!
スパイク、スニーカー、トレーニングシューズ、どれでもよいのでお子さんが良く履く靴から中敷きを取り出してください。擦れているものが良いです。
それでは、チェックです。
A:親指の付け根当たりと踵がすれている
B:小指の付け根当たりと踵がすれている
C:足の指の付け根当たりと踵がすれている
お子さんの足はどれでしたか?
実は、この3つはどれも「危険な足」です。しかも、Bはガニマタを作り出し、Aは内股を作り出します。膝に負担もかけてしまいます。この足が作り出す動きは、
・骨盤が後傾してしまっているので、1歩目の動作が遅い
・同じく骨盤の後傾に伴い、短距離が遅い
・踵に衝撃が集中しすぎるため、姿勢が崩れたり骨の発育に悪影響を与えてしまう可能性
・土踏まずが形成されないため、足のアーチを支える筋肉が成長せず、ボールをつかむ動きが劣る
・捻挫、足の甲の疲労骨折をしやすくなる
に結びついてしまうといわれています。主に、
・安定機能の低下(悪い走り方、猫背、O脚)
・免震機能の低下(関節変形、スポーツ障害の多発、疲労骨折)
・運動機能の低下(運動能力の低下、持久力の低下、転倒)
の3つの機能の低下に結びつき、選手の本来持っているパフォーマンスを低下させてしまうのです。
機能低下についてはインタビュー及びこちらを参照しました。
正しい足だと、インソールはこう擦れる
緑で囲んだ部分が擦れるのが、正しい足の持ち主です。
足の指の母指球(猫でいうと肉球のところです)が擦れ、指の跡が5本しっかりとついているインソールが本当に正しく足が使えている選手のインソールです。
従来のインソールでは「アーチを育てられない」
従来のインソールは、土踏まずの部分が盛り上がっていてアーチを支えるようになっています。かかとの部分もぎゅっと持ち上がっていて、ホールドされている感じのものがほとんどです。
しかし、これではアーチは育ちません。
アーチを育てるインソールは、今のところ世界に唯一のメーカーが日本にあります。BMZの山中さん(サッカー担当)にお話を伺いました。※緑字の部分はグリーンカードの質問です
アーチを持ち上げる形のインソールはなぜアーチの形成を助けないのでしょうか?
山中さん(以下、敬称略)「足には1階部分と2階部分があるからです。1階部分から出ているのが小指の骨と薬指の骨になります。2階部分から出ているのが、親指から中指までの3本の骨です。
アーチを持ち上げるのは、主に2階部分を支えることになります。1階部分に支えがないため、衝撃を受けると家ごと崩れてしまうのです。」
実際に骨格見本を使って見せていただきました。
何もない状態だと…
上から衝撃が加わった時につぶれます。上から見ると、
小指の骨が大きく外に押し出されてしまっているのがわかりますか?
土踏まずを持ち上げるタイプのインソールだと…
上から衝撃がかかった時にやっぱりつぶれてしまいます。
上から見ると、
やはり小指の骨が大きく外に押し出されてしまっています。足の甲部分の骨と骨部分があいて、下のインソールの色が見えてしまっているのがわかると思います。
山中「運動するにあたって、どれだけのパフォーマンスができるかということは、中足骨(指の骨の足の甲部分にある長い骨のこと)がいかに弓のようにしなれるかということにかかっています。
中足骨が弓のようにしなるかどうかで、パフォーマンスは代わります。土踏まずをその形で固定してしまうと、中足骨がしなることができません。どんなによい素材を使っても、靴の中に入る厚さのインソールでは衝撃を吸収しきることができないのです。
では、吸収しきれない衝撃はどこに行くのか?足の甲の骨、一番長い部分に行きます。そのためにサッカーではこの部分の疲労骨折が大変多いのです」
足の1階を支えると、骨格は崩れない!
サッカーは大きな衝撃が加わることが多いスポーツです。その中で、アーチを支えることなんてできるのでしょうか?
山中「可能です。足の1階部分は、立方骨(りっぽうこつ)という部分を支えると衝撃が加わっても崩れないのです」
立方骨は、小指と薬指の長い骨の付け根にある骨です。それ自体は親指の第1関節の幅ほどしかない小さな骨です。
立方骨部分を支えるインソール(土踏まず部分の支えはありません)に乗せて、実験してみていただきました。
衝撃を与えると…
比べてみてください。(下は、インソール固定型のもの)
力を加減しているわけではありません。ぎっちり押しています。
上から見ると…
足の骨の形が崩れていないのがわかっていただけるでしょうか。
山中「立方骨を支えることで、アーチは崩れずに保てます。プレイ中にアーチが崩れないことで疲労も軽減できます。
アーチがあがることによって、足の指が使えるようになります。踵重心から足の前半分に自然に重心が移ってきます。足の前半分が重心になることにより、骨盤も前傾するので、『1歩の動き出し』が早くなるというパフォーマンスが実現するのです」
…この取材に当たり、グリーンカードは約30種類のインソールを調べました。このような形状のインソール、見たことがないのですが。
山中「インソールはもともと第2次世界大戦後のドイツで始まったものでした。傷痍軍人の自立歩行を促すためのギプスだったんです。当時のインソールが、アーチと踵の骨をホールドする、皆さんが良く見ているインソールの形とほぼ同じです。
ギプスは固めて支えるためのものです。運動や、私たちの日常生活に必要なのは『動くこと』です。足の機能を高め、スポーツに関してはパフォーマンスを上げ、故障を減らすことで選手の成績向上につながるものです。
日常生活においては、腰痛やひざの痛みに悩まされることなく、いつまでも自分の足で元気に歩いていただくために開発しました。スポーツ選手だけではなく、幅広い年代の方に使っていただけます」
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まっすぐ立てないとなぜダメなのか?
まっすぐ立てないことは、次のようなデメリットがあります。
◆足が速く出せない
◆偏平足になる
◆ボールを扱うのに必要な足裏の筋肉が育たない
足の指を使えて立てている人といない人の違いは、骨盤に表れます。日本人の骨格は、伝統的に骨盤が後傾気味です。ボルト選手など、短距離の早いジャマイカの選手と日本の選手の違いは、骨盤の傾きにあるといわれています。
骨盤は前に傾いていたほうが足が速く出ます。また、敏捷で機敏な動きができます。俊敏な動きは骨盤の傾きが作り出すと言っても過言ではありません。
また、まっすぐ立てていないと足の裏のアーチは作り出せません。足の裏のアーチは「土踏まず」といわれる部分なのですが、「土踏まず」だけがあるのではなく、その土踏まずをなめらかに動かすための筋肉がその場所につくことこそが運動のパフォーマンスを上げることにつながるのです。
早稲田大学で行われた実験だと、中学生の成長期に伴い、足を支える靴などの状態が劣悪だと、足裏のアーチが扁平になり、外反母趾が増えたということがわかっています。ぴったりしたスパイクを求めすぎて小さなスパイクを履くことで、足部障害が発生することもわかっています。
参照:サッカー選手の足部形態の特徴,および足部とスパイクの適合性が足部障害,足部形態に与える影響(早稲田大学スポーツ医科学研究領域論文)
また、こちらをご参照ください。2014年のFIFAワールドカップ日本代表の選手たちの足形の画像があります。トップアスリートで、足裏のアーチのない人はいません。見事なまでの足裏のアーチと、足の指がきちんと記されているフットプリントの良い見本です。大阪に住んでいらっしゃる方は直接見てくださいね。
大阪 堺の新スポット!サッカー日本代表の「足型レリーフ」(参照サイト:GAZOO)
自分の足はどうなっているのか?は、フットプリントを取ってみるとよくわかります。思ったほど足の指の形が映らないのに愕然とするかもしれません。
シューフィッターのいるお店ではフットプリントを取ってくれるところもあります。絵具や墨を塗ると、紙に押し付けてしまう上に濃淡が出にくいので、足の裏の状態が本当にわからないこともあります。
もし自分でやりたい方は朱肉を付けて紙の上に載ってみてください。プリンターの上やコピー機の上に載るのは、ガラスが体重を支えきれずに割れます。おやめください。
選手生命を絶たれたケガの原因
実は、この画期的なインソールを作り出したBMZの高橋代表は、高校時代に群馬県代表としてインターハイに出場するほどのサッカー選手でした。県内で注目されるのはもちろんのこと、大学からもサッカー進学の誘いの声がかかる中、高校3年生の時にそのケガは訪れます。
高橋代表(以下、敬称略)「当時2万円ほどのカンガルー皮のスパイクを買ってもらってね…とてもうれしくて、早速履いてプレイしたんです。
そうしたら、膝を傷めてしまった。ひどい捻挫もしたんです。いろいろあって、選手としてやっていくのはあきらめましたが、なんで怪我をしてしまったのか、という思いは残りました」
立方骨に注目したのはその時ですか?
高橋「その時は、まさか自分の故障が靴のせいだとは考えませんでした。選手を諦めた後、スポーツショップで働いているうちにインソールに興味を持ちましたが、その時にはまだギプスのようなインソールを作っていました。
2001年にカイロプラクティックのアメリカの国家資格を持っている方から立方骨の存在を教えていただき、従来のアーチ持ち上げ型のインソールに立方骨を支えるポイントを付けたものを作って使ってみたんです。
驚きました。すごく速く走れるんですよ!これはいい、と趣味のサッカーの試合に使ってみたら、方向転換の際に膝が崩れる感じになったんです。
病院に行ったら、半月板がおかしくなっていた。(アーチを)固めすぎたのが良くなかったんだろう、ということでインソールのアーチを持ち上げている部分をどんどん削って行って、現在の形になったんです」
骨格が出来上がる前に!
代表の怪我の経験から生まれたBMZのインソールは見た目がたいへんシンプルです。
高橋「アーチをふさいでしまっては、運動に必要な足底部の筋肉が育たないんです。効率よく足を動かし、良い姿勢を保つために絶対に必要なのは土踏まずの筋肉です。
このインソールは、そのためのインソールです。持っている足の機能を引き出す力に優れているので、パフォーマンスが上がり、ケガの予防ができ、高齢者の自立歩行も促すというメリットがあります。
特に使っていただきたいのは、足のかかとの骨が出来上がるまでの小学校5年生までの方々です。もちろん、それより年上の方でも効果はあるのですが、足の骨を作る過程で正しい骨格バランスにしたほうがその後の成長のために良いという考えからです。」
photo: TomenoNaoki
BMZのインソールは靴のサイズ16センチ用からあります。
怪我のために競技人生を終えたことについて、高橋代表は恨みをいうわけでもなければ嘆くふうでもありませんでした。ただ、多感な高校生時代にスポーツ選手としての将来を絶たれてしまった当時の悲嘆は想像に余りあります。
高橋「合わない靴や足の環境のせいで怪我や故障をする人を減らしたい。そして、本当のパフォーマンスを出すために、ぜひ良い足の環境を作ってほしい。
スポーツだけではなく、最後まで自分の足で歩いてほしい。そんな思いで作っています」
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使っている人はどんな人?
Jリーグのチームでも、チーム契約しているところがあります。東京ヴェルディ、日テレ・ベレーザ選手の靴にBMZのインソールが入っています。
スノースポーツでは1歩先を行っており、2012年のソチオリンピックでは、日本人メダル獲得8個中BMZのインソールを使用している選手が4個のメダルを獲得しました。
サッカーやスノースポーツ以外だと、野球、陸上など、幅広いプロスポーツ選手にユーザーがいます。
ジュニアサッカーNEWS読者に気を付けてほしい5箇条
ご自身もサッカーをしていた経歴を持ち、息子さんも現在ジュニアユース世代で活躍している山中さんにうかがいました。
山中「ジュニアの世代に気を付けてほしいことは5つあります。
1.足に合った靴を履こう。
「足の甲にまめができる、足の指にまめができるという靴はNGです。自分ではなかなかわからない方には、足の学習室も開いていますのでHPでチェックしてください」
2.足の指を動かすために5本指ソックスを履こう。
「指を使うためには、5本指ソックスが最適です。サッカーストッキングが指定のところは、前だけ切ってしまって5本指ソックスを出す形にするとよいですよ。トレンカタイプのストッキングでも良いです」
3.靴とインソールを合わせよう。
「靴の中敷きを引っ張り出し、インソールを重ねてボールペンなどで線を引き、その通り切ってください。合わないインソールを入れていると、かかと部分が割れたり中でつま先部分が邪魔になったりします」
4.アーチを上げるインソールを使おう。
「ホールドするタイプのものではなく、アーチを上げるための立方骨を支えられるインソールを選んでください」
5.インソールは、サッカー以外の時間も使おう。
「サッカーの練習は、1日2時間程度。できたら、靴を履いている時間はずっとインソールを使用するくらいに使うと足の機能の発達が早まります。今日履いて明日早くなるというものではないので、半年くらいは様子を見てください」
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BMZについて
BMZには、「足健康村」が併設されています。壁にかかっている写真は、ここで足について学んだJ下部組織の子どもたちの写真です。
サッカー選手にとって、足は命です。足健康村の前にはフットサルのコートなら3面くらい取れるほどの大きな広場があります。ここで楽しみながら足についても学ぶイベントを企画中だそうです。
参考文献
『赤ちゃんから6歳児までの足マニュアル 子供の成長は足で決まる!』(柴田 英俊著、運動と医学の出版社 2016年2月)
『「地方創生」!それでも輝く地方企業の理由』( KKベストセラーズ 2015年3月)
最後に
「立方骨を支えたら、驚くほど速く走れた」という高橋代表の言葉が胸に残り、実際にインソールを入れて走ってみました。アスリートではないので、タイム計測等はできませんでしたが…
最初は違和感がありました。こんな場所を支えられたことがないので(笑)。ですが、走ってみると体が前へ前へと自然に出ていきます。腰の中央を押されている感じでトトトト、と行ってしまう感じです(実際はドドドド、だったと思いますが…)。お試しください!
取材時、山中さんのお子さんのインソールの減りの写真も見せていただきました。きれいに5本の指の形がインソールにくっきりと刻まれていましたよ。「これが足の使い方の通信簿です」と山中さんもうれしそうでした。
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