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【サッカー進路】実績が無い!それでも海外サッカーに挑戦したい選手の欧州チームへの移籍方法

こんにちは!
スペイン/マドリードでサッカー留学をコーディネートしている伊藤弘太です。

今回は、

「特に日本国内で華々しい実績があるわけではない。
でも、欧州サッカーに挑戦してみたいんだ!」

という夢を持っている中・高校生、そして保護者の皆さんに、無名でも欧州サッカーに挑戦する方法を解説したいと思います。

テレビや雑誌で皆さんご存じのように、Jリーグを経由して欧州でプレーする選手がここ数年で増えてきています。

欧州4大リーグ(スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア)に限らず、オランダ、ポルトガル、ルーマニアなど様々な国のリーグにも活躍の幅が広がってきています。

しかしながら日本でプロ選手を経験せずに、高校や大学卒業から直接欧州でプロになることを目指して海を渡る選手も実は多くいるのです。
むしろJリーグ経由の選手より多いくらいです。

欧州サッカーがテレビや動画で気軽に見られるようになった昨今では、欧州で選手としてプレーすることが日本の若いプレーヤにとって「目標」となりうる時代になってきているようです。

彼らのように、実績は無くとも、欧州サッカーへのチャレンジを志す選手はこれからもっと増えてくるのではないでしょうか。

そのような選手たちがスムーズに海外のチームに移籍をできるように少しアドバイスを送りたいと思います。

寄稿者プロフィール

伊藤弘太
大学卒業後、「もっとサッカー指導者の勉強をしたい」との思いで、2009年9月に単身でスペインへ渡る。
現地の指導者ライセンスを取得後、数クラブで指導経験を積み、現在、RCD Carabanchelという創立101年を迎えるスペインの老舗クラブで U-18第二監督、U-10監督として指導。
サッカー留学選手に適切なサポートを行い、彼らのレベルアップを裏で支える会社La Meta(ラ・メタ)を立ち上げ、「現地コーディネーター」としての活動にも携わる。

欧州サッカーへチャレンジするタイミングは5~6月と8月がベスト

Jリーグ経由、つまりプロとしての経験がある選手に関しては厳密に移籍のシーズンが決まっていることは皆さんご承知のことと思います。

いわゆる夏と冬の移籍市場のことで、欧州では夏のオフシーズンと冬のシーズン半ばごろのみ移籍が容認されています。

ちょうど日本は冬の1月がオフシーズンなので、この時期に海外移籍する選手が多いですね。

しかし、Jリーグ等に所属しない無名な選手はいつ頃海外挑戦するべきなのだろうか。

例えばスペインの場合、私が勧めるのは5月〜6月、そして8月です
欧州各国のシーズンはほぼ同じなので、他の国も大きな違いはありません。

5月〜6月はシーズン末の時期で、順位確定している場合が多い。
多くのクラブが来シーズンに向けてのチーム作りのために練習試合を行う時期となります。

大前提としてプロではない選手がスペインでいきなりプロ契約を勝ち取ることは不可能に等しく、実績を作らなければならない。

そこでスペイン3部、4部などのクラブへ自分を売り込むことが必要となります。
それにはまず試合に出ること。

プレシーズン中は仲介人からたくさんの売り込みがあり、4部所属のチームでも毎日30人は新しい選手を試合で試し、ふるいにかけていきます。
8月も同様です。

この時期の試合でアピールできるかどうかで、選手の今シーズンの行く末が決まるといっても過言ではありません。
欧州挑戦を考えるなら、これらの時期にコンディションを合わせておくことが必要です。

この時期から逆算して、パスポートの取得や渡航手配などを考えるようにすると良いでしょう。

それ以外の時期のチャレンジ

他の時期はどうなのでしょう?

もちろん可能性は大いにあります。
シーズンが始まった直後に選手が足りないポジションがあるチームも出てくる。
そういったチームにピンポイントに行くことも1つの手段です。

また、18歳になると同時に契約する場合は、早くても1月1日のシーズン中になるので、それまでにテストマッチに参加をしておくべきです。(18歳未満は原則FIFAの規定海外移籍できない)

どうやってチームに売り込めばいいのか?

欧州チームのテストマッチに参加したあと、クラブチームと契約を交わすにはどうしたら良いのでしょうか。

地域リーグレベルであれば、個人でも契約に至る可能性はあるかもしれないですが、それ以上のカテゴリーであれば自分をクラブに売り込んでくれる人がいる方がスムーズです。

同じタイミングで契約を目指している何百人というプレーヤーの中から選ばれるためには、プレーヤーとしてテストマッチでそのレベルに合ったパフォーマンスを見せることは言うまでもなく必要です。

しかし、遠いアジアから来た無名の選手をクラブがいきなり欲しいということはほとんどないのが現実です。

そんな時には私たちのようなエージェントが架け橋となり、選手のプレースタイルを売り込むことで後押しができる場合もあります。

よく耳にする「エージェント」の役割とは?

エージェントと聞いて思い浮かぶのはいわゆる「代理人」だと思います。
「自分をチームに売り込んでくれる人」といった方がいいかもしれません。

私たちLa Meta(ラ・メタ)もエージェントとしてスペインで活動しています。

チームに選手を売り込むお手伝いをすると同時に、スペインでの選手の親代わりでもありたいと考えています。

10代、20代前半で単身海を渡り異国の地でプレーすることは思いの外ストレスがかかります。
生活の拠点を探したり、ビザ関係の書類整理、食生活、語学などサッカー以外の部分でやらなければならないことがたくさんあります。

単に「このエージェントに頼めば高いレベルのチーム入れる」という理由だけで選ぶのではなく、エージェント+αでどのようなサポートがあるのかしっかり見極める必要があります。

実際のサッカー留学のスケジュールや費用、現地の最新情報などはこちらからご確認いただけます。
興味を持たれた方は、ぜひ覗いてみてください。
サッカー留学応援団『現地エージェントと話せる』留学マッチングサイト

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最後に

サッカーを目的に欧州へ来ても90%以上の時間はサッカー以外の私生活が締めます。

サッカーは、1日の練習が90分程度で週末に1試合ある程度です。
それ以外の時間は学校、食事、余暇として過ごさなければなりません。

スペインでは選手のアルバイトは原則禁止なのでこの余暇の時間をいかに過ごすかが大切です。

サッカーをしながらお金がある程度もらえるカテゴリーで最初からスタートできれば最高ですが、現実は甘くはありません。

プロ契約を勝ち取るまでとなれば長く険しい道のりとなります。

これまでに私が見てきた選手の事例では、お金を稼ぐどころか、お金が出ていく一方の状況でも、1日1日を無駄にせずにどう生活していくかという点が成功への鍵になるようです。

しっかりとしたビジョンと強い決意を持って自分を律していく習慣を、日本にいる時からしっかり身に付けておくと良いでしょう

写真:筆者撮影

この記事を書いたライター

TED株式会社 サッカー事業部 La・Meta(ラ・メタ)TED株式会社代表伊藤 弘太
大阪府大阪市出身、1986年11月25日生れ。
びわこ成蹊スポーツ大学 3期生
スペイン RCD Carabanchel(カラバンチェル)ユースA第二監督兼U-10監督

びわこ成蹊スポーツ大学卒業後、もっと指導者の勉強をしたいと思いで2009年9月単身でスペインへ渡る。現地の指導者ライセンス取得後、数クラブを渡り歩いて現在のRCD Carabanchelへ。101年というスペインの中でも特に古いクラブの歴史の重みを感じながら日々指導者として切磋琢磨している。スペインでの指導生活を続ける中で、日本人サッカー留学生の可能性を感じ2016年に株式会社を設立。適切なサポートで留学選手のレベルアップを裏で支える。

指導歴
BSC(びわこスポーツクラブ)JY
2013年      CD San Viator U-18コーチ
2014年~2016年 CD Puerta Bonita U14監督,U-17監督、U-18第二監督
2015年      CD Guadalajara U14監督
2016年~現在    RCD Carabanchel U-18第二監督、U-10監督

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