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かけ声は「せーのっ」「いいねっ!」ボトムアップ研修で学んだことを活かし決勝進出を目指す!熊本学園大付属高校サッカー部 藤本 力翔 選手インタビュー

高校サッカーの集大成に位置づけられる高校選手権は、選手たちにとっては特別な思いで挑む大会の一つではないでしょうか。
そして、選手たちの気持ちがこもったプレーは保護者や関係者の方だけでなく、サッカーファンの大きな注目を集め感動を与えます。

2022年10月1日に熊本県でも第101回全国高校サッカー選手権 熊本県大会が開幕し、全国大会出場を目指す熱い戦いが始まっています。

シードのため10月16日に初戦(県大会3回戦)を迎える熊本学園大付属高校サッカー部 藤本 力翔 選手に、直前のお気持ちを伺いました。
2021年度熊本県少年男子国体メンバーとしても活躍した藤本選手。
元プロサッカー選手の藤本主税氏(現ロアッソ熊本ヘッドコーチ)を父に持ち、視野の広さと足元の上手さが印象的な選手です。

(写真提供/熊本学付サッカー部、zoom取材・文/冬馬瑠莉)

↓本文は写真の下から始まります↓

お話を聞いた人
熊本学園大付属高校サッカー部 藤本 力翔 選手

(画像はzoom取材時のスクリーンショット)

藤本 力翔(ふじもと りきと)選手
学年:3年生
ポジション:FW
背番号:10
出身:ブレイズ熊本ブレイズ熊本ジュニアユース

ボトムアップ研修で学んだことを実践!
選手たちが主体となり作り上げていくチームの雰囲気作り

 

写真提供/熊本学付サッカー部

ーーーいよいよ10月16日に高校選手権熊本県大会の初戦を迎えますね。チームの雰囲気はいかがですか?

熊本学園大付属高校サッカー部 藤本 力翔 選手(以下、藤本)

チーム全体がいい雰囲気になってきていると感じています。
練習の時から「やろうぜ!」と声を出し、出場選手だけでなくチーム全体で盛り上がっています。

僕たちは、2021年度高校選手権熊本県大会をベスト16という悔しい結果で終わってしまいました。
その時から、「絶対来年は優勝しよう!」と選手権県大会優勝を目標に掲げ頑張っています。

ーーー自分たちの代になって、どのような取り組みをしてきましたか?

3年生の引退後、気合を入れて挑んだ新人戦(県下高校サッカー大会)は、3位という成績を収めることができました。

更にチームとしては、2022年4月に講師の方を招きボトムアップ研修(※)を行いサッカー部全員で受講しました。
監督やコーチからの指示だけでなく、選手たちが自ら考えサッカーに取り組むことなどを学びました。

その研修の中で楽しく取り組める雰囲気作りや笑顔の大切さを知り、自分たちで話し合い試合前の円陣の掛け声を変えました。

「せーのっ」「いいねっ!」の声で試合に入ると、自然と笑顔になり、いい意味でリラックスした状態で試合に臨むことが出来ます。
掛け声を変えたことで、サッカーを楽しむことが出来るようになったと思います。

それに、試合中も前向きな声かけや、選手同士で話しながらプレーのすり合わせをすることが増えました。

※ボトムアップ研修
2006年の全国高校総体(インターハイ)で広島観音高校サッカー部を優勝に導いた、畑喜美夫氏が提唱した「ボトムアップ理論」。監督の指示に選手が従うトップダウンではなく、選手自らが考え、行動する力を引き出す指導法。
参照:【公式】畑喜美夫 公式サイト|進化するボトムアップ理論

写真提供/熊本学付サッカー部

個の力で勝てなくても、チーム力で勝てるからサッカーは面白い

写真提供/熊本学付サッカー部

ーーー高校総体県大会はベスト8という結果でした。この結果をチームではどのように受け止め選手権県大会へ向け取り組んできたのでしょうか。

藤本

高校総体の準々決勝では、慶誠と対戦し延長戦までもつれ込む接戦でしたが、延長後半も残り時間わずかという時間に失点し負けてしまいました。

試合の後、すぐにチームみんなで話し合いました。
大事な場面での勝負弱さ、点を決めきれるところで決めきれなかったことがチームの課題だと思います。
チームの力としては互角に戦えていただけに本当に悔しかったです。

僕は、点を取る立場なのでチームの課題は僕の課題でもあります。
その悔しさから朝練のシュート練習により力を入れるようになりました。
朝練は、学校が始まる前に30分くらいやっている自主練のことです。
誰でも自由にやっていいことになっているので、1年生の頃から毎日続けているのですが僕の得点でチームを盛り上げられるようになりたいと思っています。

ーーー監督、コーチからは選手権へ向け、どのように言われていますか?

藤本

個の力では劣るかもしれないがサッカーはチームスポーツだ。チーム力で勝利しよう!と言われています。

僕個人としては、積極的に前から仕掛けることが大事だと言われているので意識して取り組んでいます。

先日のリーグ戦で、上手く抜け出しフリーの状態でボールを受けシュートを決めることが出来ました。
理想の形で得点を取ることが出来たので、選手権までもっと磨いていきたいと思います。

それに、怪我で離脱していたキャプテンの田上 皓晟(たのうえ こうせい)選手が選手権前に復帰できたこともうれしいです。
キャプテンのことは尊敬していて、安心して後ろを任せることが出来る存在です。

やっぱりディフェンスラインからの声かけが良いし頼もしいので、僕は僕の役割に集中して全試合で得点したいと思います。

ーーー元プロ選手だったお父様から何かアドバイスを頂くことはありますか?

藤本

父からは、プレーや戦術に関してのアドバイスはありません。

熊本学付サッカー部に入ってから「自分のプレーに自信をもって、楽しそうにサッカーをするようになった」と言ってくれていて見守ってくれているように感じています。

中学時代は、あまり試合に出ることが出来なかったけど、その経験があったから高校ではもっと上手くなりたいと思ったし、高校2年生の頃から試合に出してもらえる機会が増えたことも自信につながったのかもしれません。

2021年度は熊本県の国体メンバーとして国体の九州予選を経験し全国大会への出場権を手にすることも出来ました。
残念ながら全国大会は中止になってしまったけど、その時に違うチームの選手たちと関わり学付サッカー部とは違う戦術などを学べた経験も大きかったです。

そんな僕の様子を見て、父はそう言ってくれているんだと思います。

もうすぐ高校選手権の初戦を迎えるけど、県大会はどの試合も簡単な試合はないと思っています。
厳しい展開の場面でも、僕の得点でチームを盛り上げみんなの力で優勝を勝ち取りたいです。

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最後に

ちょうどインタビューを始める直前まで、サッカー部ホームページ用の企画動画を作っていたと話してくれた藤本選手。

藤本選手の登場を待つ間、選手皆さんの声だけが聞こえてきていましたが、とても楽しそうな様子が伝わってきてほっこりとした気持ちになりました。

先輩のことを〇〇くんと下の名前をくん付で呼ぶ後輩たち。
先輩後輩の関係も気さくで仲が良いと聞いています。

藤本選手と熊本学園大付属高校サッカー部の今後ますますのご活躍をお祈りしています。

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この記事を書いたライター

JUNIOR SOCCER NEWSテクニカルマイスター冬馬 瑠莉
Ruri Toma
熊本市在住。2017年1月からジュニアサッカーNEWSでライターをしています。

私には二人の息子をもつ母として、小さな夢があります。
その一つが、いつか息子の運転する車の助手席にのること。
もちろん彼女よりも先に乗りたいという野望付きですw
そして今年の春、その夢が叶いました。
意外に長男の運転が上手で、ちょっと拍子抜けした感はありましたが車庫入れに苦戦するところはまだまだです( *´艸`)

次の夢は、次男がお酒を飲める年齢になったら家族4人でお酒をたのしむことかな♪
あと4年後になりますが、その時を待ちながら息子たちの成長を見守りたいと思っています。
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