ジュニアサッカーNEWSのオフィシャルスポンサーであり、日本で一番ジュニアサッカーチームへの協賛をされている(ジュニアサッカーNEWS認定)株式会社ノイカさんのジュニアプロテイン「ネルプロ」。
定期的にジュニアサッカーNEWSで開催している「スパイクプレゼント企画」でもお馴染みとなった「ネルプロ」ですが、
実は神戸女子大学×株式会社ノイカのコラボレーションで開発された商品なのです。
今回は「ネルプロ」開発秘話を商品コンセプトの立ち上げから商品化まで携わったお二人に語っていただきました。
![](https://green-card-news.com/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
開発に携わった方紹介
坂元 美子 先生
神戸女子大学 健康福祉学部 健康スポーツ栄養学科の准教授。過去に、オリックスブルーウエーブの球団専属管理栄養士を務めていたり、今もスポーツチームの栄養指導を行っていたりと、スポーツ栄養の世界で活躍中。
乾條 卓也 さん
健康食品やサプリメントの企画・開発・販売を手がける株式会社ノイカの営業本部長。商品を通して子どもたちの成長をサポートしたいという想いから、スポーツチームなどへ足を運び、商品の魅力を伝えている。
「ネルプロ」が生まれたきっかけとは?
乾條さん
ノイカで勤めている社員からの声が、最初のきっかけでした。その社員には、サッカーチームに所属する中学生の息子さんがいて、チームからとあるプロテインドリンクを薦められていたんです。
その商品の原料を見たときに、「ノイカならもっといい商品が作れるんじゃないか」って。
ノイカに在籍するアスレティックトレーナーへ相談したときに、坂元先生を紹介してもらったんです。「スポーツ栄養の第一人者」と聞いて頼まない手はないと思い、先生に監修をお願いしました。
坂元先生
そのアスレティックトレーナーは、私が専門学校で講師をしていたときの教え子なんです。本人から「プロテインの監修をお願いしたい」と言われたんですが、「私は引き受けないよ」って返事をしました。
私は、成長期の子どもにはできるだけサプリメントを摂ってほしくないと考えているので、ノイカさんの商品開発には力添えできないと思ったんです。
そもそもプロテインとは、たんぱく質をより体内に吸収しやすくした加工食品なんです。
そして成長期は身体の大きさだけでなく、内蔵の消化吸収力も成長していく時期。
そんな大切なときに、栄養補給をプロテインに頼ってしまうと、身体の見た目は大きくなっても内蔵の消化吸収力は弱いままになってしまいます。
それはつまり、「食べる力」も弱いということ。
プロとして活躍できたとしても、体力が落ちてしまったり、怪我をしやすくなったり、疲れを回復しづらくなったりと、パフォーマンスにも影響が出てきます。
乾條さん
初めて坂元先生とお会いしたときにも、「プロテインは作りません」と言われて驚きました。考え方を、根底からくつがえされましたね。
坂元先生
「食べる力」も育てるために、基本的には食事を通して必要な栄養素を摂ってもらうこと。
あくまでも、食べた栄養を成長につなげる補助としての食品であること。
このコンセプトで作るのであれば、“ぜひやりましょう”とお伝えしました。
商品化する際のこだわりとは?
坂元先生
まず、商品のコンセプトを明確にしました。
私が大切にしたかったのは3つ。
食事をしっかり摂ることをベースに、成長をサポートするための食品であること。
牛乳と一緒に摂れること。
寝ている間に、成長や回復を促せるようにすることです。
サプリメントって、「これさえ摂っておけば大丈夫だろう」と思って食事を疎かにしがちな人も多いかと思います。
でも牛乳とまぜることで食事感覚でおいしく飲めて、1日に必要なビタミン・ミネラルの3分の1を摂取できる配合にしてほしいとお願いしました。
寝ている時間に着目したのは、これまでいろんなスポーツチームで栄養指導をしてきた経験を通して、寝る前に摂取できるものを作りたいと思っていたからです。
スポーツチームで栄養指導をしてきたなかで、子どもたちや保護者の方々から、練習で帰りが遅くなると、きちんと食事を摂らずに寝てしまうと聞きました。
でも寝ている間に疲労が回復されて身体が作られるので、それらを促進できるように栄養はしっかり摂ってほしいなと。これまでの経験で感じた課題を改善したかったんです。
「ネルプロ」という商品名にも「寝ている間にプロに近づける成長応援飲料」という意味を込めています。
乾條さん
先生にはご経験と実績があるので、商品のコンセプトや配合する栄養素や必要摂取量の計算をお願いしました。実は、ノイカはこれまでにスポーツジム向けや大人用のプロテインの開発は実績があっても、子ども向けの商品を開発した実績がなく、会社にとっても大きなチャレンジだったんです。
でも先生の言うことなら間違いないと。先生のご意見をもとに、コンセプトをかたちにするための試作を進めていきました。
原料へのこだわり。苦労した点は?
乾條さん
坂元先生から、商品に配合する栄養素と量を共有いただいたんですが、正直これらを実現しようとすると原料費がかさんでしまい、商品の値段も高額になってしまうと感じました。
どれだけ原料の質が良くても、高額な商品は手にとってもらいづらい。
でもお客様のためを思うと、質のいい原料を取り入れたい。お客様に本当にいいものをお届けするにはどうすれば良いのかを日々考えました。
「ネルプロ」には、世界中でも2ヵ所でしか採れない天然のサンゴカルシウムを使っています。
日本の与那国島で採れる「サンゴカルシウム」です。
海で育ったサンゴ由来のカルシウムで、74種類のミネラルが含まれています。栄養が豊富で貴重な素材のため、値段は通常のカルシウムとは大幅に違うんです。
でも成分表示は「カルシウム」としか表記しないので、サンゴカルシウムには数多くのミネラルも含まれていることまではお客様にお伝えできないんですよね。
せっかく商品を作るなら中途半端なものではなく、とことん質にこだわりたいと思いました。
商品開発はトライアンドエラーの繰り返しでしたね。
製造工場と何度もやりとりを重ねました。
坂元先生にも試飲していただきましたね。
坂元先生
初めて飲んだときは、粉っぽさが気になりました。
ココア味だけど、少しサプリメントっぽくて。
乾條さん
モニターとして、ノイカの社員の子どもたちにも飲んでもらったんです。
そしたら「まずい」とか「〇〇のほうがおいしい」と言われまして…。
しっかり栄養も入っていながら、おいしく飲めるように試作を重ねました。
坂元先生
子どもと大人の味覚は違いますし、子どもは遠慮なく感じたことを言ってきますからね(笑)。
乾條さん
試作してはモニターのみなさんに飲んでもらい、坂元先生にも味や成分を確認していただくことを繰り返しながら、2018年の冬に「ネルプロ」が完成しました。
「ネルプロ」はネットでのみ販売しているのですが、なんと楽天市場では応援成長飲料のカテゴリで1位を獲得。
お客様から300件以上のレビューをいただいています。
坂元先生
本当に嬉しいですね。
これまで私が栄養指導を行ってきた富山第一高校と京都橘高校のサッカー部にも、「ネルプロ」を紹介させていただきました。
富山第一高校は、全国のトップクラスのサッカーチームが競う「プレミアリーグ」参入戦に向けての合宿で、「ネルプロ」を飲んでもらいました。
坂元先生
部員のみなさんからは、「飲みやすくておいしい」というコメントをもらいました。
それにマネージャーの方からは、「これまで飲むヨーグルトを飲ませていたけれど、これからはネルプロに変えます」とお話をいただいて嬉しかったですね。
「ネルプロ」には、疲労を回復するビタミン・ミネラルがしっかり含まれているので、試合が立て込んだときにも活用してもらえればと思います。
坂元先生
京都橘高校では、「グロイエンリーグ」という1年生限定の試合に向けて、「ネルプロ」を試飲していただきました。
特に1年生は、これからの3年間で身体をより強くしていくためにも、栄養をしっかりと摂ってほしいと思います。
新しい成長応援飲料の開発に向けて!
今後のビジョンとは?
乾條さん
「ネルプロ」をきっかけに、新しい成長応援飲料の開発が始まっています。
先日、関東で約2,000名の子どもたちへサッカーの指導を行っているスポーツクラブに足を運んだとき、コーチの方々から「子どもたちが朝食を食べなくて悩んでいる」という話を聞きました。
実はコーチの一人が坂元先生の大ファンで、「ネルプロ」もご存知だったんです。新しい商品開発につながると感じ、坂元先生にご相談しました。
坂元先生
そのお話を聞いて、「ネルプロ」は夜寝る前に飲む商品だったので、次は朝ごはんと合わせて摂取できるような食品がつくれないかと思いました。
それに今、健康スポーツ栄養学科では「若者の朝食欠食改善プロジェクト」に取り組みはじめています。
その活動や学生も巻き込みながら、新しい商品作りやプロジェクトをノイカさんと一緒に進めていきたいです。
乾條さん
健康スポーツ栄養学科の学生さんには、ノイカの別の商品開発でもサポートしていただいていますよね。
選手へのアンケート調査やデータ解析など、本当に助かっています。
今後はさらに活動を広げていく予定なので、学生さんもノイカとのプロジェクトをきっかけにたくさんのチャンスで学んだ知識を活かして欲しいですね。
坂元先生
選手やチームへの栄養指導を行う機会も増やしていきたいです。健康スポーツ栄養学科では「スポーツ栄養アドバイザー」の資格が取得できるので、資格をとった卒業生がチームの指導を行うなど、活躍の場を広げるきっかけになれば嬉しいです。
(聞き手:神戸女子大学 構成:ジュニアサッカーNEWS)