2017年度ナショナルトレセン(U-14、U-13)後期の参加メンバーが発表されました。JFAに発表された参加メンバーのデータをもとに分析をしています。
ナショナルトレセンとは、「各地域から選抜された選手たちにより良いトレーニング環境を与える強化育成の場であるとともに、指導者のレベルアップの場(引用:JFA)」として定義づけられる、その年代のエリア最高レベルの選手たちの集まりです。
どんな選手が集まっているのか、体格はどうか、出身チームはどこか、何県の選手が多いのか、誕生月の偏りはあるか?などをまとめました。
複数の保護者の方から、すでに「このメンバー表の身長が前期のまま、本人は伸びているのに身長が書き換えられていません」「所属チーム名が間違っています」「申請した身長体重と数値がちがいます」などの情報を数件いただいています。
公式データを基にしていますが、実際と誤差がある可能性もあるということをご了承のうえ、参考程度にお読みくださればと思います。なお、表は弊社作成によるものですので、公式のものではありません。無断掲載・転用をお控えください。
全国平均身長・平均体重のデータは、厚生労働省 厚生統計要覧(平成28年度)第2編 保健衛生 第1章 保健 第2-6表 身長・体重の平均値,性・年次×年齢別を参照しています。
2017年度ナショナルトレセンU-13後期の日程・メンバーはこちらから
2017年度ナショナルトレセンU-14後期の日程・メンバーはこちらから
2017年度ナショナルトレセンU-14前期の日程・メンバーはこちらから
◆U-13
出身県
関西で選ばれているのは、大阪の選手が半数を占めるという結果になっています。兵庫には現在アカデミー福島で活躍している選手が1名含まれています。Jリーグチームを持つ府県からの選抜が多いという結果になりました。
現所属チーム
【大阪】
ガンバ大阪ジュニアユース:6名
ガンバ大阪門真ジュニアユース:1名
セレッソ大阪U-15:4名
セレッソ大阪西U-15:3名
【兵庫】
ヴィッセル神戸U-15:3名
サルパフットボールクラブ:1名
JFAアカデミー福島U-15:1名
【京都】
京都サンガF.C.U-15:5名
【奈良】
五條フットボールクラブ:1名
【滋賀】
MIOびわこ滋賀U-15:1名
【和歌山】
岩出FC Azul:1名
出身県でも書きましたが、Jリーグ下部組織から選ばれている選手が、27人中22人と大半を占めています。これは、大阪だけではなく兵庫や京都でも同じです。
それだけ関西にはJリーグチームが多くあり、小さなうちからJリーグ下部組織を目指して努力する選手が多いのでしょう。
出身チーム
【大阪】
ガンバ大阪ジュニア:1名
ガンバ大阪門真ジュニア:1名
玉川学園FC:1名
FC TIAMO 交野:1名
大阪東淀川FC:1名
FC Grasion:1名
塚原サンクラブ:1名
正覚寺フットボールクラブ:1名
【兵庫】
センアーノ神戸:2名
ヴィッセル神戸U-12:1名
やまてサッカークラブ:1名
センアーノ神戸:1名
エストレラ津田サッカークラブ:1名
FC港東:1名
【京都】
京都長岡京SS:2名
西京極ジュニアサッカークラブ:1名
花園サッカースポーツ少年団:1名
鳳凰サッカースポーツ少年団:1名
【奈良】
YF NARATESORO:1名
不明:1名
【滋賀】
FC.SETA2002 SHIGA:1名
滋賀スポーツ少年団サッカー部:1名
河西サッカースポーツ少年団:1名
【和歌山】
アルテリーヴォ湯浅:1名
不明:1名
「不明」とある選手は、公式発表に小学生時代に在籍したチームの欄が空欄になっている選手です。ご存知の方はコメント欄から教えてください。
身長
U-13GK平均:172.2㎝
U-13FP平均:162.8㎝
U-13平均:164.6㎝
※小数点第2位以下を四捨五入しています
(※アカデミーの選手1名を含みます)
サッカーは背が高ければよい!と言うスポーツではありません。
165㎝の選手や190㎝の選手と様々な選手が活躍しているスポーツです。
このナショナルトレセン関西に選ばれている選手というのは、13歳男子の全国平均身長158.1㎝に比べると、FPでも4.7㎝、GKにおいては14.1㎝も上回っています。
GKで選ばれている選手をみてみると、5人中4人が170㎝を超えています。
GKはFP以上に背が高い方が有利だとは言われていますが、20年ほど前「小さな巨人」と呼ばれていたメキシコのGK「カンポス」という選手をご存じでしょうか。
彼は公称では175㎝とされていましたが、実際は160㎝台後半ほどだったそうです。
でも、背の小ささを感じさせないプレーでワールドカップ2大会をメキシコ代表として、決勝トーナメントに導いた選手です。
ただ、まだ13歳、成長期は今からです。
サッカーの練習だけではなく、バランスの良い食事を取り、しっかりと寝る事を心がけ、身長を伸ばす努力をすることによってこれから来る成長期に対しての良い準備ができることでしょう。
体重
U-13GK平均:61.4㎏
U-13FP平均:52.4㎏
U-13平均:54.0㎏
※小数点第2位以下を四捨五入しています(※アカデミーの選手1名を含みます)
13歳男子の全国平均体重は49.5㎏です。FPでは2.9㎏、GKにおいては11.9㎏もの差があります。
このことから、GKにおいては、年の割にはしっかりとした体型が選ばれていると推測されます。
サッカー選手は「当たり負けしない身体」が大きな武器になると思われます。
もちろん小さくてもドリブルで、自分より大きな選手を抜いていく事を得意とする選手もいます。世界でも有名なバルセロナのメッシ選手がまさしくそんな選手です。
身長が小さいがゆえに努力し学べるたくさんのことは、成長期を経て身長が伸びた後の大きな武器になると思います。
誕生月
グラフを見ると、驚くほど明らかな結果が出ています。
関西エリアのナショナルトレセン選手たちの誕生月は4月~8月の春夏生まれに偏っているように見えます。特に4月生まれは全体の33%を占めています。
同じ学年でみると、3月生まれより4月生まれの方が発育が早いため、体格、体力、運動能力の差が出てくることが考えられます。
早生まれが損をするということではありません。
大人になってすごい結果を出している選手もたくさんいます。
生まれ月による体格差は、成長期を超えるとあまり見られなくなります。
U-20の日本代表メンバーを見ていただくと、ここまで極端な偏りはなくなることがわかるかと思います。
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◆U-14
出身県
U-14は大阪・兵庫・京都の選手のみとなっています。
選ばれている人数も、U-13は13人編成で2チーム出場しますが、U-14は16人編成の1チームしか出場できないため、出身県にも偏りが出ているのでしょう。
現所属チーム
【大阪】
セレッソ大阪西U-15:1名
セレッソ大阪U-15:4名
ガンバ大阪ジュニアユース:3名
アイリスFC住吉:1名
高槻フットボールクラブジュニアユース:1名
【兵庫】
ヴィッセル神戸U-15:4名
ヴィッセル神戸伊丹U-15:1名
JFAアカデミー福島U15:1名
【京都】
京都サンガF.C. U-15:1名
U-13同様、17人中14人がJリーグ下部組織から選ばれています。
出身チーム
【大阪】
アイリスFC住吉:1名
T・フジタS.C.枚方U-12:1名
春日サントススポーツ少年団:1名
セレッソ大阪U-12:1名
ダックサッカークラブ:1名
F.F.C.SELECAO:1名
ジョイナスフットボールクラブ:1名
セレッソ大阪西U-15:1名
高槻フットボールクラブ:1名
不明:1名
【兵庫】
神戸フットボールクラブボーイズ:1名
盾津東フットボールクラブ:1名
ウッディサッカークラブ:1名
洲本フットボールクラブ:1名
神戸コスモFC:1名
泉FCJr:1名
【京都】
西野サッカースポーツ少年団:1名
小学生時代は、出身チームは全員が違います。そこでサッカーのセンスを磨き、その力を試すためにJリーグ下部組織のセレクションを受けるという道を選んでいるのではないかと考えます。
関西圏はやはり強豪チームが多いので、自分の住む町に入りたいと思う強豪チームがあり、そこを目指して頑張れることが関西エリアのサッカーの盛り上がりにつながっていると思います。
「不明」とある選手は、公式発表に小学生時代に在籍したチームの欄が空欄になっている選手です。ご存知の方はコメント欄から教えてください。
身長
U-14GK平均:178.0㎝
U-14FP平均:170.3㎝
U-14平均:171.2㎝
※小数点第2位以下を四捨五入しています。
(※アカデミーの選手1名を含みます)
14歳男子の全国身長平均は164.1㎝ですが、FP平均6.2㎝、GK平均13.9㎝の差があります。
U-14関西では、選ばれた選手全てが160㎝超えです。
U-13に比べると、早い子では成長期も終わり、筋力も大人並みについてくる子もいます。
体重
U-14GK平均:66.0㎏
U-14FP平均:60.5㎏
U-14平均:61.2㎏
(※アカデミーの選手1名含みます)
14歳男子の全国平均体重は53.1㎏です。U-14関西の選手とは8.1㎏もの差があります。
ただ、身長との体格差を比べると、その差は順当です。
しっかりとした「当たり負けしない身体」を努力によって作っている選手が多いのでしょう。
誕生月
U-13に比べると春生まれが多いですが、秋生まれも数人出てきて誕生月も分散してきています。
これがU-15・U-16と上のカテゴリーになるにつれ、もっと分散するのではないかと考えます。
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※アカデミー枠はそれぞれの出身県のデータと合わせました。
最後に
ナショナルトレセンU-13/14関西の分析をしていきましたが、各地域から多才なメンバーが集まりしのぎを削ってトレーニングおよび地域対抗戦をされていることと思います。
関西ならではの良いところを十分に発揮し、他の地域のメンバーから良い刺激をもらい、これからの自分の糧にし頑張ってください。
関西から多くの日本代表が選ばれる事を楽しみにしています。
不明 五條FC
そうです
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