スポーツ賭博がスポーツを救う?
スポーツ賭博(ベッティング)という言葉が最近日本でも多く聞かれるようになってきました。
スポーツ賭博についてざっくりまとめます。
このシリーズは「スポーツビジネスに興味があるけど、なんだかよくわからないことが多いので簡単に教えて欲しい」という皆様に超ざっくりスポーツビジネス界の話題用語を解説するシリーズです。
スポーツ賭博って何?
超ざっくりな解説
ヨーロッパでは一般的に容認されている、「スポーツの勝ち負け」などについての「賭博」です。
ブックメーカーという言葉を聞いたことがあるでしょうか。ブックメーカーとは海外で合法的に運営されている政府公認のベッティングで、びっくりするようなことまで賭けの対象になっています。興味のある人は「ベッティング 種類」で調べてみましょう。
日本でも出来るの?
日本では禁止されています。(刑法185条)
アマチュアスポーツ、プロスポーツを問わず、スポーツで賭けをしたら逮捕されます。
オートレースや競馬、競輪などの公営競技にお金をかけることは「賭博」ではありません。政府が責任を持って管理する賭博については賭博とは呼ばず、公営事業として容認しています。
スポーツ賭博をやったら、いいことあるの?
先日閉幕した北京オリンピックで、ノルウェーが金メダルを量産しましたね。ノルウェーではスポーツ賭博が合法ですが、スポーツ賭博で得た収益の一部をスポーツ選手の育成に使っていることでも知られています。
その育成が実を結び、今回の金メダルラッシュに結びついたのではといわれています。
日本で導入、ということがささやかれている背景には、こうしたスポーツ界への資金のてこ入れ、という側面があります。
スポーツ賭博の問題点は?
ずばり、八百長です。
「もうけの何割かを寄付するから、次の試合負けてくれ」という悪魔のささやきが起きたら?
そしてそれが経営難のチームにささやかれたら?
例えば、競馬の選手は八百長を防ぐために試合前は一般社会と完全隔離されます。これは日本だけのシステムです。
情報発信はもちろん、情報を受け取ることもできません。2015年に隔離の状態からTwitterを利用したとして外国人初の日本競馬選手になる予定だった選手が30日間の騎乗停止になったこともあります。
今、サッカーや野球の規模でそれが果たして可能でしょうか?
スポーツマンシップと八百長は、まったく共存できないものです。
「スポーツのためになるなら」と賭博を解禁したとしても、このような八百長を防止する策作りと同時進行が求められます。
うまくいったら、本当にコロナ禍にあえいでいるスポーツを救う財源となるでしょう。ですが問題も多いため、政府の意向が注視されています。
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