我が子の進路を考えながら、大学のホームページを見て思わずついてしまうため息。
高校までの費用と比べ家計への負担がどうしても増えてしまう学費は、やはり気になるポイントではないでしょうか。
しかも、「大学でもサッカー部に入りたい!」と言われたら、、、。
気になる大学サッカーにかかる費用について調べてみました。
年間で必要な活動費は?
大学サッカー部では、公式ホームページを立ち上げているチームが多数あります。
しかし、部費や遠征費などの費用を掲載しているチームは、なかなか見当たりません。
関西学生サッカーリーグに所属する関西学院大学体育会サッカー部公式サイトに、やっと活動費用に関する記載を見つけました。
Q 年間の活動費用はどれくらい必要ですか?
年間の部費は約7万円です。
年間の合宿費はAチーム約21万円、B・Cチームが約14万円です。
チームウェア費、公式戦メンバーの前泊費なども必要です。
引用:関西学院大学体育会サッカー部HP
Aチームの場合だと、部費 約7万円+合宿費約21万円=約28万円。
更にチームウェア費、公式戦メンバーの前泊費などを加算すると、1年間で30万円は超えそうです。
12ヶ月で割ると1か月あたり2万5千円になります。
選手自身が、アルバイトで工面できる金額のようにも思えますが、学業とサッカーを両立させながら限られた時間でのアルバイトとなると、少し負担が大きいようにも思えます。
学業と部活を両立させながらアルバイトは出来るのか?
日本体育大学サッカー部(関東大学サッカーリーグ所属)の練習時間は、火~金曜日の6:30~8:30と16:30~18:30、 土・日曜日は6:30~11:00と13:00~21:00。
月曜日を除き、毎日練習が実施されています。
参照:日本体育大学ホームページ
大学サッカー部の練習は、日本体育大学のようなスケジュールで行われていることが多いようです。
更にリーグ戦や大会期間中になると、土曜日、日曜日は毎週試合が行われ、会場への移動時間も考慮するとアルバイトができる時間はなさそうです。
では、平日の練習後はどうでしょうか?
練習で疲れた身体では体力的にも負担がかかり、翌日の授業への影響も心配されます。
このように、時間に制限がある体育会学生に人気があるアルバイトは「Uber Eats」などの配達員だといいます。
自分の空き時間を利用して収入を得ることができるからです。
しかし、アスリートにとって休息時間はとても必要な時間ではないでしょうか。
その時間を削って活動費を得なければならないのでは、良いパフォーマンスができるとは思えません。
日本大学サッカー部(関東大学サッカーリーグ所属)のように、アルバイトを禁止しているチームもありました。
参照:令和3年度入部トライアウトの実施について(日本大学サッカー部HP)
また、試合前日のアルバイトは原則禁止のように、一部制限をしているチームもあるようです。
スポンサー制度を取り入れる大学サッカー部が増加
各大学サッカー部が公式戦で着用するユニフォームに、スポンサー名が掲出されているのを見かけたことはありませんか?
多くの大学サッカー部は、大学側から支給される活動費と部員から徴収する部費で活動費を賄っているのが現状です。
そこで選手の費用負担を軽減しようと、近年スポンサー制度を取り入れる大学サッカー部が増えてきました。
U-24日本代表 三笘薫(川崎フロンターレ)選手の母校でもある筑波大学蹴球部は、2017年に「プロモーションチーム」を部内に設置。
学生が主体となってスポンサー獲得を行うことに取り組み、2021シーズンはクラブパートナー15社とのスポンサー契約を公表しています。(2021年3月2日時点)
参照:筑波大学蹴球部公式ホームページ
福岡大学サッカー部(九州大学1部リーグ所属)の公式ホームページでは、公式戦用ユニフォームやウォームアップ用ジャージのスポンサーが紹介されていました。
全日本大学サッカー連盟は、公式戦で着用するユニフォームに企業名の掲出を認めており、明治大学サッカー部や流通経済大学サッカー部などもスポンサー制度を取り入れています。
企業からの支援金は、チーム強化のために必要な備品購入費や、選手の遠征移動費、遠征滞在費などに使用されます。
スポンサー制度は、学業に励みながら真剣にプレーする選手たちの部費軽減になっているようです。
また部員が就職活動を経験する時に、チームを支援してもらったスポンサー企業を身近に感じ、就職先の選択肢となる可能性もあるようです。
部員たちにとっても、体育会学生に対し良いイメージを持つ企業がスポンサードしてくれている可能性が高いので、双方にとってメリットがありそうです。
参照:大学サッカーのスポンサーメリットとは?
先ほどご紹介した筑波大学蹴球部は、2021年3月より新たな取り組みとしてスポーツ特化型ギフティングサービス「エンゲート」のアカウントを開設し、活動資金を得ることにも挑戦しています。
2018年に設立したファンクラブのメルマガ機能を、 2021年4月よりエンゲートに完全移行し、今後はファンクラブ会員の募集もエンゲートで行う予定だといいます。
筑波大学蹴球部の部費軽減への取り組みは、サポーター制度とギフティングサービスで、更に充実したものへなっていくのかもしれません。
参照:筑波大学蹴球部公式ホームページ
編集後記
先日、大学サッカー部の選手とお話をする機会がありました。
彼が言った「費用面で親に負担をかけている」と、ご両親を気遣う言葉がとても印象に残っています。
大学生のサッカー選手たちが、学業に励みながらプレーに打ち込めるための「スポンサー制度」。
彼のような選手たちが、安心してサッカーを続けられる環境が整うことを願っています。
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