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勝ちたい時代の終焉か。時代のニーズに合わせるスポーツ指導とは

「勝たないと楽しくない、だからうまくなろう」の時代は終わったのでしょうか。

TOKYO FMの番組「ONE MORNING」の中で紹介されるアンケート、「AuDee JUDGE」。9月4日(金)のお題は「スポーツ指導者や監督に求めること」でした。

半数以上が「スポーツの楽しさを伝える」に期待

◆Q.スポーツ指導者や監督に求めること
・スポーツの楽しさを伝えること……52%
・将来へ向けた個々の選手育成……31%
・.耐え抜く力を鍛えること……7%
・その他……7%
・.勝つことにこだわった指導……2%

引用:“勝ち”にこだわった指導、忍耐力を鍛える…「スポーツ指導者・監督に求めることは?」アンケート結果は…

一般的にアンケートは、用意されていた選択肢に分類できないものが「その他」に分類されます。少数派意見といってもよいでしょう。

その「その他」の更に下に「勝つことにこだわった指導」があるのにご注目ください。

「スポーツの楽しさは勝つことだ!」「勝たなければ楽しくないだろう!」生徒に向かってこう言ったことはありませんか?

現在の30代~40代の指導者が子どもだったころ、当たり前のように言われていたこの言葉が、現在の小学校の生活の中から消えているようなのです。

では子供は「勝ちたくない」のか?

こちらは品川区の学校でアンケートを行う際の作成中の文面です(完成版は見つけられませんでした)。2019年8月度のものです。

「していない理由(問14)」の7に「負けるのが嫌だ」という選択肢があるのに対し、「実施した理由(問13)」に「勝つのが好きだ」という選択肢がないことにお気づきになるでしょうか。

また、「求めるもの(問19)」においても、

「勝ち負け」に対する選択肢がないのです。

この例は、作成中のアンケートだったため、今後どのような選択肢が生まれ、最終的な文面になったのかはわかりません。ここで言いたいのは、「選択肢からも勝ち負けが落ちてしまう、子どもにそもそもスポーツの勝ちに価値があるという先入観を与えない」という可能性、時代の流れがあるのではないかということです。

小学校時代はこうだとして、中学校・高校はどうなのでしょう?

参考、画像引用:児童・生徒向け調査票(作成中:2019 年8月2日版)

勝ちたい子はむしろ増加している

こちらは、平成19年度と平成26年度を比較した、神奈川県のアンケート結果です。

中学生

勝つ喜びを味わいたい=そう思う
平成19年:69.3%
平成25年:73.8%

高校生

勝つ喜びを味わいたい=そう思う
平成19年:68.1%
平成25年:74.0%

中学校・高校年代では、勝ちたい人の割合はむしろ増加しています。

これが年代によるものなのか、年齢によるものなのかまでは断定できません。

ですがもしも、小学生に「勝つ喜び」を訴え、中学生高校生に「プロスポーツの選手になれ!」(アンケート項目の中で一番「そう思う」割合が低い質問)と指導するとしたら、その指導はおそらく的外れ※といえるのではないでしょうか。

年代に応じた指導をすることは、その年代のスポーツニーズ、あなたのチームのニーズを広げることにつながることになりそうです。

※中学生・高校生のスポーツ推進校やプロクラブの下部組織など、もともとプロを志す選手が多いところは当てはまりません

参考・画像引用:中学校・高等学校生徒の
スポーツ活動に関する調査報告書 (神奈川県教育委員会)

編集後記

今指導者として油が乗っている40代は、昭和、平成、令和の3時代を生きている指導者です。この3つの時代は、価値観が大きく異なる時代でもあるかと思います。現在の40代が少年少女だったころと現代の少年少女が違うこと、保護者も違うことは日々のご指導の中で体感していることだと思います。

時代のニーズを取り入れ、それをひとつの材料としながらうまく自分の考えを伝えていくこと。今後、このスキルがより多く求められることになっていくのではないでしょうか。

 

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