スポーツビジネスコンサルティングを手がける久保田圭一氏の著書から、少年サッカーチームが収益化を考える際に欠かせない「戦略的スポンサーシップ」の考え方をご紹介します。
🍂チームにとってのスポンサーシップとは?
サッカーのプロチームで考えてみると、3つの収益源があります。「入場料収入」「リーグからの配分金」「スポンサー収入」です。
久保田氏はこの3つのうち、力を入れるべきは「スポンサー収入である」と提言しています。
「入場料収入」に関しては試合数と座席数に限りがあるため、大きな成長は見込めませんし、
また、リーグからの配分金も勝敗に左右されるため、確実な成長が期待できるとは言い難いでしょう。
対して「スポンサー収入」には成長に制限がなく、チームの努力次第では増加させることが可能だからです。
これは、少年サッカーチームに置き換えてみても同様のことが言えます。
月謝はチームの規模により、受け入れられる上限があります。
その他の、チームグッズの販売なども選手の人数に寄るところが大きいですね。
しかし、スポンサー収入は上限はないのです。
🍂企業にとってのスポンサーシップとは?
以前の投稿でも紹介した通り、2015年のスポーツ庁発足、そしてゴールデンイヤーズの到来もあり、ここ数年、スポーツ事業を強化したり新たに開始したりする企業が増えています。
スポーツ事業強化の流れへの乗り方の一つとして「チームスポンサーになることを検討する企業が着実に増えている」と久保田氏は言います。
🍂スポンサー収入はこれからもっと伸びるべき!
スポンサー収入を事業成長の柱と捉えるチームと、スポーツへの関心を深める企業とはニーズが合致しているにも関わらず、まだまだ日本ではスポンサー収入が伸びているとは言えない現状にあります。
このマッチングミスを解決することで、多くの企業からチームへとスポンサー資金が流れるようになり、日本のスポーツ界発展のための、資金の好循環が生まれるようになります。
🍂「戦略的スポンサーシップ」の考え方
吉田氏は、スポンサーシップを2つのモデルで分類しています。
1)パトロンモデル
2)ビジネスアライアンスモデル
パトロンモデルはスポンサー企業のブランド価値の向上をもたらします。
効果発現までには長期の時間を用し、比較的高額であることが多いです。
ビジネスアライアンスモデルは、商品開発や商品プロモーション、企業間ネットワークの構築など、パトロンモデルよりも直接的に対価・効果を短期間で実現できることが重要視されるモデルです。
次回は、チーム側の視点から見た、現状のスポンサーシップの問題点を考えてみたいと思います。
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