欧州サッカー界で断トツの収益を誇るプレミアリーグ(英国)。
プレミアリーグの収益は54億4000万ユーロ(約6745億5600円)。
対して、日本のJリーグはJ1が2017年にの営業収益が約735億円といわれています。
プレミアリーグはJリーグに比較すると、実に9倍の差をつけています。
しかし、プレミアリーグが元々日本よりも市場規模が大きかったかというと、そんなことはなかったようです。
🍂発足当時は同規模だったJリーグとプレミアリーグ
Jリーグが創設されたのは1993年。対してプレミアリーグが現在のように再編成されたのは1992年と、ほぼ同時期に現在のリーグ戦の形を始めています。
その当時の市場規模はJリーグが481億円、プレミアリーグが480億円といわれており、むしろその当時はJリーグの方がわずかに上回っていたのです。
それが、20年以上を経過して、なぜ9倍もの差がついてしまったのか。
これはサッカーに限ったことではなく、野球でも、日本のプロ野球とアメリカのメジャーリーグが全く同じ筋道をたどっています。
日本のプロ野球とメジャーリーグも1995年当時は市場規模にそれほどの差はありませんでした。
しかし、2018年のメジャーリーグの総収入が1兆円を突破しているのに対し、日本のプロ野球は2015年の12球団の売上合計で約1560億円程度と言われています。
🍂スポーツチームにもマーケティングの視点を!
サッカーにしても野球にしても、日本が欧米に大きく差を付けられてしまったのは、プレミアリーグやメジャーリーグが積極的なマーケティングを行って徹底的に収益化を図ってきたのに対し、日本ではそれができなかったからではないかと、専門家の間では分析がなされています。
しかし、これは逆に考えてみれば、これから日本もスポーツを「エンターテイメント産業」ととらえ、マーケティングの視点を導入していくことで、欧米の市場規模に追いついていくことが可能なのではないか、ということです。
日本のスポーツチームは「戦力を高める」ことにはとても熱心に取り組んでいます。
しかし、マーケティングという分野への注力はどうでしょうか?
プロの世界では、今でこそマーケティングが積極的に行われていますが、アマチュアチームでは、そこまで人的リソースをかけられないのが実情です。
しかし、市場規模を拡大(つまり売り上げを増やす)しようとするならば、「戦力を高める」だけではダメで、これからは「エンターテイメントビジネス」の要素を取り入れて考えていく必要があります。
このことはプロの世界に顕著ではありますが、アマチュアスポーツチームにも大いに参考になる部分です。
いち早く「マーケティング」の視点をとりいれることです。
マーケティングとは、「商品が大量かつ効率的に売れるように、市場調査・販売・宣伝などの市場活動をすること。販売戦略をたてること。」です。
これからは、アマチュアチームであっても、こういったマーケティングの視点を持って運営していくことで、少子化のマーケット縮小の荒波も乗り越えていけるのではないかと思います。
最初からマーケティングのプロにチーム運営に関わってもらうことは難しいかもしれません。
ですから、指導者自身が少しずつ、マーケティングスキルを身につけていくことが求められる時代になってきているのです。
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