前回ご紹介した、日本最大級のコンサルティングファームである「デロイトトーマツ」はスポーツビジネス分野での実績が豊富なことで知られています。
デロイトトーマツの公式サイトには「スポーツビジネスの経営において、どのような競技・組織団体であれ、収益の最大化は最も重要な課題」と書かれています。
🍂どのようにして収益の最大化を図ったらいいのだろう?
収益化が大事であるということは、誰にでもわかることですが、問題はそれをどのようにして達成するのかということです。
チームが収益を上げる機会としては、例えばJリーグでいえば「チケット販売」がまず思い浮かべられるかと思います。
しかし、それだけではないのです。
・グッズ販売
・関連コンテンツの制作
・メディア放映権販売
などを筆頭に多岐に渡るとされています。
こうしたことをチーム運営に置き換えてみると、アマチュアチームではチケット販売というのはなかなかありませんから、上にあげた3つの関連領域を主として、
「誰に対して、どのような価値を提供できるのかリストアップしてみる」
ということが必要になりそうです。
🍂誰に対して、どのような価値を提供できるのか?
それでは、イベント開催を例に具体的に考えてみましょう。
誰に対して、は保護者や地域の住民、企業、対戦相手チームなどが考えられます。
例えば、地域のフットサル場を利用したイベントの開催。
イベントの開催では、参加費として直接的な収入を得ることが可能な上、地域の子供たちにサッカーを楽しむ場を提供するという社会貢献や、
自チームを知ってもらう機会というメリットもあります。
さらにイベント開催を定期開催にすることで、フットサル場にスポンサーになってもらうという「提携」に進めるのも一つの方法です。
さらに、イベント開催では、メディアに取材をしてもらう、という「コンテンツを生み出す」こともできます。
取材記事や動画が公開されれば、第三者の目を通して自チームの活動を紹介してもらえることになり、自チームのホームページで発信するよりも大きな広がりが期待できます。
また、イベントにスポンサーをつけて企業名を冠にしたイベントにすることも可能です。
その際は、こどもが喜ぶような参加賞などを提供してもらうと、スポンサー企業の名前もしっかり参加者に印象付けることもできるでしょう。
上記のメディア取材があれば、スポンサー企業も更にメリットがあります。
地元のコーヒー店に出店してもらうということもできるかもしれません。
子ども達の試合観戦をしながら、美味しいコーヒーが飲めたら嬉しいですね。
日頃疲れている大人たちは、送迎の合間にほっとした時間を持ちたいのです。(でもなかなか時間が取れなかったりします)
イベントの様子を撮影して、ホームページで動画配信をするのも良いです。
対戦相手のチームの保護者もこうした動画は観たいと思っているのです。
たくさんの人が集まるホームページというのは、販売数の多い雑誌と同じように「価値のある媒体(メディア)」になり得ます。
このように、一つのイベント開催でも様々な収益化の機会があるのです。
それを十分利用できているかというと、なかなか難しいかもしれません。
そんな事ができるチームはめったに無いよ、そう思いますか?
しかし、やればやっただけの効果はあります。
そんな事ができるチームはそんなにないからこそ、価値が高いのです。
積極的にこうした取り組みをしているチームとしていないチーム。
どちらが市内、県内で存在感を持ってくるのかは明白です。
大変なだけに、「このイベントを開催できるチームである」という信頼感が自然と保護者(自チームも、自チーム以外も)の中に芽生えますし、素敵なイベントを開催できれば、チーム愛も深まります。
JFAもデロイトトーマツとのコンサルティング契約締結により、あらゆる機会においての収益化を図っていくことに力を入れていくでしょう。
サッカー界の大きな流れですので、動向をしっかりと注視していきましょう。
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