高校年代最高峰リーグ高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2019EAST/WESTの出場校の中で、唯一県立高校チームとして参戦している大津高校サッカー部が、この度、来年度のプレミアリーグを万全な状態で戦うため、そして悲願の全国制覇達成のため、OB会を中心にクラウドファンディングを立ち上げています。
地方の県立高校サッカー部にのし掛かる遠征費負担の問題
プレミアリーグウエストは関西から四国、九州のチームが集っていますから、当然それらのチームに近い会場をホームアウェーで訪れることになります。
熊本県の大津町から、大阪や京都までの遠征になります。
熊本県の大津町から、大阪や京都までの遠征になります。
リーグ戦はJリーグと同様のホーム&アウェイ方式のため、ホーム(熊本)で9試合、各チームの本拠地で1試合ずつの18試合を年間で戦います。そのため、西日本地域のリーグといっても年間で数百万円規模の移動・宿泊費がかかります。
例えば大津高校から、京都サンガFCU-18との試合で京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場まで行くとすると、その距離は約741kmです。
以前、監督にお話をお聞きした際には「学校のバスで北九州まで行って、そこからフェリーを利用して、またバスで移動という時もありますね。自分が運転します。」とおっしゃっていて、大変驚きました。
前日入りして宿泊すると、遠征費用がかさむので、前日の夜に出発し、フェリー内で宿泊し、当日会場入りや、試合当日の朝に飛行機で移動ということも珍しくないのです。
昨年まではJFAからの補助金と部費からの強化費、参加選手(保護者)の個人負担によって遠征費を賄っていました。
しかし、それは遠征費を抑えるため宿泊を減らし当日移動で計画していたものです。
九州外でのゲームを試合前日に宿泊をして臨もうとすると、現在よりさらに約200万ほど多くかかってしまいます。
クラブや私立学校はクラブ(学校)予算に加え、企業がスポンサーについていますが、大津高校のような県立学校にはそれが難しい状況にあります。
県立高校の部活であるがゆえに、簡単にはスポンサーを募ったりすることも難しく、大津高校は個人負担などでなんとか遠征を乗り切ってきたのですが、選手の身体的な負担というものは深刻な問題ですね。
なるべく少ない個人負担で、移動に時間がかかる試合会場には前日に移動し、近隣施設へ宿泊して試合に臨ませてあげたいと考えています。そして、今年こそ悲願である全国制覇を成し遂げ、熊本県民に元気を与えてもらいたいです。
また、このプロジェクトで育った選手が、将来日本代表として海外で活躍して欲しいものです。大津高校サッカー部にはその可能性が大いにあると私たちは信じています。
現在、このクラウドファンディングは順調に支援者が集まり、目標額をすでに超えるまでになっています。
しかし、こうした高校部活の遠征費の問題はもっと大きく取り上げられて良い問題です。
大きな支援額が集まれば集まるほど、ニュースになって多くの方の元に届くでしょう。
「うちのチームでもやってみようか」というところも増えてくるでしょう。
こうして誰かが声をあげて、窮状を訴えなければ、この問題が解決することはありません。
皆様ももし興味を持たれた方がいらっしゃれば、大津高校のクラウドファンディングのページを覗いてみてくださいね。
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